2018-2019ワールドカップは日本にとって東京オリンピックの出場権獲得のための第一戦となったのですが、脇本雄太の男子ケイリン金が幸先の良いスタートを切れたと思います。
が、非常に懸念される部分も見えてきました。
特にスプリントの予選タイムが更に大きく上がってきていることです。
2018年の世界選手権では、予選1位のタイムが9秒674であったのが、ワールドカップ第1戦では9秒492とコンマ2秒速くなっています。
日本を見れば、深谷知広が9秒869というタイムで今回は18位。世界選手権のタイムと比較すると16位には入るタイムでしたが、それ以上に全体が速くなっています。レースを有利に進めるには、予選タイムをしっかり出さないと勝ち上がりが不利になります。
まず、タイムを出していかないと勝負にならないのです。
結果、深谷、河端、脇本が出場しましたが、1/16決勝で敗退となってしまったのでした。
男子ケイリンでは周知のように脇本が金メダルを獲得しました。
1-6位決勝は圧巻のレースでした。敗者復活戦は圧勝、二回戦は先行して3着でしたが、この先行が大きかったと思います。超強力な先行があることを見せつけることによって、決勝でのレースが生きてくる典型的なパターンでした。
先行捲り追い込みと色々な戦法がありますが、まずは強力な先行を周囲に見せつけることがその後のレースを有利に進めることになります。
一つの戦法に縛られると、展開待ちになる場合が多くなるので究極的にはあまり良くないパターンでだと思います。
フランスでは出場しなかったチームスプリントですが、予選はタイムが上がらず43秒台。しかし決勝では42秒台に入ってきているのですから、予選でしっかり43秒台前半を出さないと、勝負にならないと感じました。今後、日本もチームスプリントで参加してきますからしっかり頑張ってほしいですね。
女子スプリントは10秒516がトップタイムでした。小林優香が10秒979でしたが17位、太田りゆが11秒133で24位でした。小林は1/16決勝を勝ちあがり1/8決勝に進みましたがここで敗退。太田は1/16決勝で敗退となったのですが、今までのことを考えれば、オリンピックシーズンで勝ち上がれるのは強化が進んでいる証拠です。更に強化していって進化してほしいと思います。
女子ケイリンに関しては、小林が強い!のは良くわかりました。ブノワコーチが言うようになんでメダルが獲れないのかわからないのは事実です。特に7-12位戦ではステファニーモートンを寄せ付けない強さが際立ちました。2回戦でのレースの組み立てが今後の課題でしょう。
傍から見てると、もっと気楽に楽しんで走れば楽勝で1-6位決勝に進出し、メダルを獲得できる実力はあるはず。楽しんで走ってほしいですね。
太田もしっかり2回戦に進出で来ているのが大きいですね。まだまだですが、期待できるのは間違いないと思います。
男子チームパーシュートは今年の世界選に比べて更に進化しています。
予選8位通過が4分フラットだったのが4分を切らないと予選を突破できなくなっています。
予選のトップタイムは55秒。しかし、1回戦では53秒まで上がっています。53秒は世界選の優勝タイムでした。ここでも大きく進化が見られています。決勝に進出するためには55秒を切らないと難しいでしょう。
ミルトンでは日本が出場しますので、まずは予選突破そして、上位入賞もしくはメダルを期待したいですね。
女子チームパーシュートは極端に予選と1回戦、決勝のタイムが変わってきています。
予選を勝ち上がるには4分30秒を切れば上がれますが、決勝に進出しメダルとなると、20秒を切っていかなければならないのは確実です。予選、1回戦、決勝での作戦が問われそうですね。
こちらもミルトンでは出場するので、ぜひ応援してほしいです。
男子マディソンはまず出場権を持っていないのでマディソンだけで東京オリンピックを狙うのは大きく出遅れたと思います。あるとすれば、アジア選手権で優勝し、世界選手権の出場権を確保し、世界選で上位を目指すのが、今できることの最善です。あとはイアンコーチがどう考えるか、強化委員会がどう考えるかだと思います。
女子マディソンはワールドカップの出場権があるので、どこまで頑張れるかでしょう。
マディソンのオリンピック出場権が取れればオムニアムが付いてくるのでその戦略が問われると思います。
オムニアムに関しては、これは走ってみなければわからないのが実情。相手にもよりますし、どうなるかは本当に頑張り次第だと思います。
男子は橋本英也と今村駿介が出場権を持っていますが、女子は梶原悠未しかワールドカップの出場権を持っていません。
この辺りの戦略も問われることになると思います。
私の意見としては、すべてのトラック種目で世界選の金を目指して欲しいということです。オリンピック種目に偏るのは理解できますがトラック自転車競技の健全な発展ではないと感じます。
すべての種目で世界選で金を獲る。
頑張ってほしいですね。
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2018-2019UCI トラックサイクリング ワールドカップ第1戦フランス大会団体追い抜き予選
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目が点な状態。よもやこんな事を書くとは思いもよらなんだ。UCIトラックサイクリングワールドカップ第2戦カナダ大会チームパーシュート予選
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