今週の重賞データチェック！ マイルチャンピオンシップ（Ｇ１）

第31回 マイルＣＳ（Ｇ１）
11月23日（日）　京都競馬場　芝1600ｍ

　　秋華賞からはじまった秋の京都開催におけるＧ１を締めくくるマイルＣＳ。その名の通りマイル王決定戦という位置づけだが、1200ｍのスプリンターズＳ、2000ｍの天皇賞（秋）が終わった後に行われるため、それぞれの路線で頂点を争った馬が参戦する例も数多い。過去10年では、全６勝中５勝をマイル戦で挙げていたハットトリック（05年）のようなマイラーはもちろん、スプリンターズＳの優勝馬デュランダル（04年）、天皇賞を制したダイワメジャー（06～07年）・カンパニー（09年）と、勝ち馬だけを見ても多彩な面々が並ぶ。そして昨年は、3200ｍの天皇賞（春）で２着だったトーセンラーが優勝した。今年はどんなタイプの「マイル王」が誕生するのか、過去の傾向を見てみよう。




Check１
１番人気は安定、５番人気以内を中心に
　　過去10年、１番人気は【4.3.1.2】で複勝率80.0％と非常に安定した成績。次いで４番人気が【2.3.1.4】複勝率60.0％を記録するなど、５番人気以内はすべて複勝率30.0％以上。対して６番人気以下では、複数の好走馬を出す人気順はない。３連単47万馬券になった10年以外の９回では、馬券圏内に５番人気以内馬が２頭以上絡んでおり、３連複や３連単でも人気薄が２頭絡むような決着は期待薄だ。

【人気別成績（過去10年）】               
人気    成績    勝率    連対率    複勝率
1    4-3-1-2    40.0%    70.0%    80.0%
2    1-0-2-7    10.0%    10.0%    30.0%
3    1-2-0-7    10.0%    30.0%    30.0%
4    2-3-1-4    20.0%    50.0%    60.0%
5    1-0-3-6    10.0%    10.0%    40.0%
6    0-0-1-9    0.0%    0.0%    10.0%
7    0-0-0-10    0.0%    0.0%    0.0%
8    0-0-1-9    0.0%    0.0%    10.0%
9    0-0-0-10    0.0%    0.0%    0.0%
10    0-0-1-9    0.0%    0.0%    10.0%
11～    1-2-0-74    1.3%    3.9%    3.9%


   
Check２
４歳牡馬が５年連続連対
　牡・セン馬の年齢別では、４歳が【3.6.1.18】連対率32.1％の好成績を記録し、現在は５年連続連対中。次いで５歳が【4.2.4.36】で連対率は13.0％ながら、３着以内馬数は10頭で４歳と並ぶ。一方、３歳は【0.0.1.23】と連対なしで、11年には安田記念馬のリアルインパクトでも１番人気で５着に敗退。また、６歳以上の好走３頭はいずれもＧ１馬だった。牝馬は全体で【1.2.4.25】と、好走しても３着が多い。その分、勝率や連対率は牡馬より低く、複勝率では上回っている。



Check３
「別路線」ならＧ１好走実績必須
　前走レース別で好成績の天皇賞（秋）【5.2.1.18】が今年は不在。その他で10頭以上の出走馬を出すのは、スワンＳ【1.3.2.36】連対率9.5％、富士Ｓ【1.2.1.45】同6.1％。この２レースからの好走馬10頭を見ると、10頭すべてが牡馬の４～５歳。４歳馬は７頭中６頭が前走連対馬。５歳馬なら前走着外でも構わないが、同年のＧ１で３着以内に入っていることが好走条件になる。
　また、日本馬の上記３レース以外からの好走馬10頭では、９頭が前走で重賞に出走し、その９頭すべてが既にＧ１で３着以内に好走した実績馬だった。特に、前走で負けていた馬の場合は、Ｇ１連対の実績馬だったことには注意したい。




Check４
勝ち馬は栗東坂路「一杯」組から
　パソコン用調教分析ソフト「競馬道 調教マスター」で各馬の追い切りを分析すると、過去６年の優勝馬６頭すべてが栗東坂路。全体で【6.3.2.32】と、３着以内馬18頭中11頭を栗東坂路組が占めている。特に栗東坂路で「一杯」に追い切った馬が【6.2.2.21】連対率25.8％と好走確率が高く、同コースでも「強め」以下だった馬は【0.1.0.11】にとどまる。追い切りからは、栗東坂路・一杯の馬にまず注目したい（「一杯」には「稍一杯」「末一杯」含む）。



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