秘書(や):先週のWIN5は、12-7-7-1-1番人気で決着して1億884万2250円の払戻金。小渕さんは東京10Rのアスコットシチー、阪神10Rのタガノグーフォが外れてwin3でしたね。振り返っていただけますか?
小渕:先週は東京も阪神も前日までの雨の影響が残って、それが結果を大きく左右した週でしたね。斤量の軽い3歳馬も、降級の4歳馬もいなかった阪神10Rが波乱含みなのは想像がつきましたが、まさか距離を突然延ばしてきたタガノグーフォがあんなに強い競馬をするとは思いませんでしたし、素質高い3歳馬が揃っていた東京10Rでアスコットシチーが3コーナーから動いて押し切ってしまうとは驚きでした。特に東京10Rはペースがそれほど速かったわけでもないのに、先行勢が速い上がりでまとめて好タイムで決着。江田照Jの奇策がハマった印象ではありますが、この馬がこのような競馬をすることを読み切れませんでしたし、雨でダートが軽くなって斤量の軽い3歳馬が余計に有利になると考えていただけに、当てるのは難しかったですよ。
秘書(や):先週のポイントはどんなところだったと思われますか?
小渕:阪神11Rのゴールドシップを1点に絞り、波乱の多い函館11Rを手広くいって、ロイヤルクレストを仕留めた後半3レースは完璧でしたが、今の時期の条件戦は降級馬と3歳馬で大丈夫…とタカをくくっていた東京10Rが失敗でしたね。よくよく考えれば阪神10Rと東京10Rは少し手薄なメンバーでの戦いだったので、そういう場合はもっと他の馬にも警戒が必要でした。
秘書(や):今週は開催が替わって福島と中京が開幕。そして函館は今週までがAコースです。馬場の傾向などどのような点に注意したら良いでしょうか?また、具体的に1頭オススメを挙げていただけるとありがたいのですが…。
小渕:福島も中京も開幕週で馬場が良好なのは間違いありませんが、金曜まで雨が降っていたので、馬場の傾向となるとちょっと難しいところですね。函館は先週様子を見に行ったところイン有利がはっきりしていて、内枠の馬に警戒が必要です。中京は10Rにダート戦が組まれていますが、これは雨の影響が残れば前が有利になるでしょうね。これまで函館は波乱が起きやすいので手広くいくのが正解と伝えてきましたが、今週に限ってはさすがに人気上位の数頭の戦いでしょう。アンコイルドでだいたい大丈夫だと思います。一方、福島のラジオNIKKEI賞は例年波乱が起きているハンデ戦で、こちらを手広く買うのが今週の狙い方になりそうです。
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小渕高慶(おぶち たかよし)プロフィール
業界を牽引する専門紙・競馬ブック紙上にて年間回収率1位の座にも輝いた経験もある元トラックマン。現在もトレセンに身を置き調教師や騎手、馬主などと深い交流を持つレーシングアドバイザーとして活動。
一方でトラックバイアスや関係者の事情を考慮した独自の予想を展開する現役の予想家でもある。あわや3週連続WIN5的中(14R連続的中まで)や3連単100万オーバーなどの派手な当たりは机上の予想ではなかなか辿り着けない芸当。能力分析と現場の事情が融合した他では聞けない深みのある予想は必見である。
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