今日は毎度おなじみの「合法昔話」ではなく「学問昔話」だよ。

薬理凶室のケダモノこと亜留間次郎です。今回は統計学についてのお話をしましょう。
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統計学で重要なのは、結果が偶然の産物なのか必然の産物なのか見分けることです。

科学において偶然出来たことは再現性が無いので無価値。これは金儲けにおいても商品にして売ることが出来ないので商品価値がありません。

偶然じゃない、必然な場合は「有意差がある」と言います。

科学研究において統計上の有意差が無ければ成功したとは認められません。
当然、学位論文においても、有意差のあるデータを出さなければ学位は貰えないのです。

◆◇◆学問昔話:雨男の統計学◆◇◆



むかーし、昔、ある土建屋に日本一の日雇い人夫がいました。

この男は幼い息子をプロ野球選手にするために頑張っていたのですが、周囲の仲間からコイツが仕事に来ると雨が降って困ると言われていました。

雨の多い梅雨の時期が近くなると社長は雨男を解雇すべきかコンサルタントに相談しました。
コンサルタントは統計学的にコイツが雨男なのか検証すると言って会社の三ヶ月分の日誌を調べました。

雨男が出勤した32日のうち雨の日が15日ありました
雨男が出勤してない60日のうち21日が雨でした。

雨男がいると46.9%雨が降っているのに、いないと35.0%しか降っていません。

居ない時は雨の多い季節の平均に近い割合なのに、雨男が出勤していると平均値をぶっちぎっています。

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数字をみた社長はやっぱり雨男だったと思いました。

ところが、コンサルタントは、

「まだ結論は出ていない。雨男が偶然なのか、偶然ではないのか、検定する必要がある」

と言いました。その辺のインチキとは違ってこのコンサルタントは有能で、統計学が出来たのです。

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