オンナのウラガワ ~名器大作戦~
第304回 人生そのものがお楽しみ会のウラガワ(1)
◆もくじ◆
・人生そのものがお楽しみ会のウラガワ(1)
・最近の志麻子さん
「ギターウルフ × 岩井志麻子 × 掟ポルシェ:史上最強の人生相談」1/4まで配信中
「夕やけ大衆」で「四畳半ホラー劇場」を連載中
『プロが解決!オトナLab.』でお悩み募集中
『でえれえ、やっちもねえ』角川ホラー文庫より発売中
万年アクリルカレンダー再販中
カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中
・著者プロフィール
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十二月は誕生日もあってお楽しみ会が続く月だけど、十二月に限らず、人生そのものがお楽しみ会だと思っている。
もちろん、お楽しみ会だけじゃなく、勉強会、反省会も必要だけど。
そんな、「人生そのものがお楽しみ会」と思わせてくれる人たちのエピソードをご紹介。
テレビ局勤務の女性から教えてもらったある女性エンターテイナー・ミカエの舞台。彼女の事務所の所属者はミカエただ一人で……。
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2014年11月~19年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
2020年1月「愛しい南国の怖い話のウラガワ」
2月「ひきつづき東南アジアの怖い話のウラガワ」
3月「どこか心残りの別れのウラガワ」
4月「未経験な世の中のあれこれのウラガワ」
5月「「あの人実は」「あの人やっぱり」のウラガワ」
6月「アマビエ的なものや人のウラガワ」
7月「怖い話をエンタメとして楽しみたいウラガワ」
8月「どこか楽しめる怖い話のウラガワ」
9月「エンタメとして味わいたい人の怖さのウラガワ」
10月「いい大人なのに未経験のウラガワ」
11月「まだ猶予があるのかもという気分のウラガワ」
12月「私なりに引っかかる物事のウラガワ」
2021年1月「ゆるく共存していくことを考えさせられるウラガワ」
2月「いつの間にか入り込む怖いもののウラガワ」
3月「もはや共存するしかないあれこれのウラガワ」
4月「変わらぬもの、変わりゆくもののウラガワ」
5月「子どもっぽい大人、大人になっても子どもな人のウラガワ」
6月「ドライになり切れないウェットな物事のウラガワ」
7月「ホラーの夏なので怖い怪談実話なウラガワ」
8月「夏といえばの怖い話・奇妙な話のウラガワ」
9月「歳を取れば大人になれるわけではないウラガワ」
10月「この歳になって初めて知ることもあるウラガワ」
11月「「どこで逸れたんだろう」と考えてしまうウラガワ」
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2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ/ソウルの新愛人のウラガワ/風俗嬢の順位競争のウラガワ/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ/「大人の夏休みの日記」なウラガワ/その道のプロな男たちのウラガワ
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去年の十二月は、これまでに経験したことのない静かにして小規模、遠慮しがちな誕生日やクリスマス会、忘年会を過ごした。
今年はなんとか終息とまではいかないものの、収束の気配は見えてきたというか、共存する雰囲気になってきている。かつてのような騒ぎ方はできないものの、去年よりはましなお楽しみ会ができそうだ。
そうよ~、十二月は誕生日もあり、お楽しみ会が続く月なのだ。しかし十二月に限らず、人生そのものがお楽しみ会だと思っている。そこに勉強会、反省会も必要だけどね。
というわけで今月は、やっぱり人生そのものがお楽しみ会だと思わせてくれる人達、そして付随する勉強会と反省会も書いてみる。すべて実話なので、全編に渡って登場人物はみな匿名か仮名、背景にも多少の脚色と変更をしてあるのを先におことわりしておく。
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某テレビ局勤務の由子は職業柄もあり、「おもしろいもの」をよく見つけてくる。そして由子は、私にもその楽しみを分けてくれようとする。
先日、そんな由子が教えてくれたのが、日奈戸ミカエの舞台だった。ミカエは女優を名乗っているが、テレビドラマや映画館で上映される映画には出ていない。もっぱら、小さなライブハウス等の舞台に立っている。おそらく、女優業で生計を立てるのは無理だ。
ミカエは事務所に所属しているが、そこの所属者はミカエただ一人。事務所社長は五十くらいの男性で、別の堅実な会社に勤めているといい、つまりその事務所はまったくもってミカエのためだけの事務所なのだ。
そんなミカエだが、熱烈なファンが十数人いるという。ネットで検索しても、あまり情報はないが、由子は知り合いに教えてもらって、
「これは志麻子さんに教えなくちゃ」
と直感したそうだ。確かに、ミカエの舞台はいろんな意味で度肝を抜かれた。
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