オンナのウラガワ ~名器大作戦~
第251回 アマビエ的なものや人のウラガワ(2)

◆もくじ◆

・アマビエ的なものや人のウラガワ(2)

・最近の志麻子さん 
 『凶鳴怪談』が竹書房から発売
 『業苦 忌まわ昔(弐)』が角川ホラー文庫から発売
 TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中

 「岩井志麻子のおんな欲」連載中
 カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
 MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中

・著者プロフィール

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年末年始にシンガポールにいたときは、
まさかこんな状態になるとは思いもよらなかった新型コロナ。

降ってわいたようなブームとなった「アマビエ」。
しかしアマビエは、「姿を描いて皆に見せなさい」とはいったものの、
それで疫病が治まる、とはいっていないのだ。

アマビエ的な人もいるもので、
岡山の知り合いの幸村くん(仮名)は、美女の画像をツイッターのアイコンにしていたが……。


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2014年11月~18年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
2019年1月「去年に縁があったあれこれのウラガワ
2月「台湾で初めて会った人たちのウラガワ
3月「胸に引っかかる人を思う春のウラガワ
4月「こういう人いるよねという出会いのウラガワ
5月「働くということについて考えたウラガワ
6月「私なりのプロファイリングをしてみたウラガワ
7月「芸事業界の人たちの願いごとのウラガワ
8月「怖さひかえめな怖い話のウラガワ
9月「まだ挽回できるかどうか気になるウラガワ
10月「なぜか惹かれる未解決事件のウラガワ
11月「今頃になってわかってきた出来事のウラガワ
12月「とりあえず終えたかな、というウラガワ
2020年1月「愛しい南国の怖い話のウラガワ
2月「ひきつづき東南アジアの怖い話のウラガワ
3月「どこか心残りの別れのウラガワ
4月「未経験な世の中のあれこれのウラガワ
5月「「あの人実は」「あの人やっぱり」のウラガワ


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 去年のクリスマスから今年の一の半ばまでシンガポールにいたのだが、その頃はまだ新型肺炎の話はあまり出ていなかった。空港の雰囲気もいつも通りだったし、帰国後は新年会も普通に楽しみ、テレビのロケで芸人さんとかなりの濃厚接触もしていた。

 医療関係者のがんばり、みんなの団結などなどで、終息には向かっているが。まさか六月になるまで完全に安心するのは早すぎる、となるとは予想できなかった。

 さて、六月といえば例年なら水辺で遊びたくなる季節に突入しているのに。何かまだいろいろと、躊躇いがある。そして水辺といえば、例のアマビエ出没の場だ。

 我が国だけに、降ってわいたようなブームとなってしまった、不思議な妖怪。あまり色気のない人魚みたいな姿で、
「疫病が流行ったら、私の姿を描いて皆に見せなさい」
 などといったと文献にあり、いい伝えられている。それで、たちまち疫病に効く神様のような扱いになってしまった。が、ちょっと待てよ、と首を傾げる人達もいる。

 アマビエは一言も、疫病が治まるとはいってないのだ。見せろ、といってるだけで。

 こういうの、世の中にいっぱいあるよな、としみじみする。悪いようにしないから、みたいなことだけいって、具体的なことは何もしてくれないとかね。

 だから今月は、アマビエ的なものや人を書いている。今回は、私から見ればアマビエみたいな美女の画像をアイコンとしてツイッターを始めた、岡山の幸村くんの続編だ。