岩井志麻子「オンナのウラガワ ~名器大作戦~」

第240回 ひきつづき東南アジアの怖い話のウラガワ(3)

2020/02/29 22:00 投稿

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オンナのウラガワ ~名器大作戦~
第240回 ひきつづき東南アジアの怖い話のウラガワ(3)

◆もくじ◆

・ひきつづき東南アジアの怖い話のウラガワ(3)

・最近の志麻子さん 
 4/26(日)「オメ★コボシ49」開催
 TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中

 「岩井志麻子のおんな欲」連載中
 カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
 MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中

・著者プロフィール

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どうしようもなく怖い話に惹かれ、そして東南アジアが大好きな岩井さん。
特に今は、シンガポールにはまっているという。
今回は、同国関連の話をお届け。
シンガポールには鞭打ちの刑罰があるそうだが……。
ゲイランという、政府公認の風俗街があって……。

バックナンバーはこちらから↓
http://ch.nicovideo.jp/iwaishimako/blomaga

2014年11月~18年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
2019年1月「去年に縁があったあれこれのウラガワ
2月「台湾で初めて会った人たちのウラガワ
3月「胸に引っかかる人を思う春のウラガワ
4月「こういう人いるよねという出会いのウラガワ
5月「働くということについて考えたウラガワ
6月「私なりのプロファイリングをしてみたウラガワ
7月「芸事業界の人たちの願いごとのウラガワ
8月「怖さひかえめな怖い話のウラガワ
9月「まだ挽回できるかどうか気になるウラガワ
10月「なぜか惹かれる未解決事件のウラガワ
11月「今頃になってわかってきた出来事のウラガワ
12月「とりあえず終えたかな、というウラガワ
2020年1月「愛しい南国の怖い話のウラガワ


※2014年10月以前のバックナンバーをご購入希望の方は、本メルマガ下部記載の担当者までお知らせください。リストは下記です。

2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ​/ソウルの新愛人のウラガワ​/風俗嬢の順位競争のウラガワ​/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ​/「大人の夏休みの日記」なウラガワ​/その道のプロな男たちのウラガワ​

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 昭和、平成、令和と生きてきて、当然ながら歳も取ったしいろいろと考えや行動も変わったけれど、根本のところでまったく変わりないものもけっこうある。

 まずは、どうしようもなく怖い話に惹かれる。そして、東南アジア全般が好き。年末年始と、二つの好きなものを堪能できた。先月の号だけでは書ききれず、今月も続きを書かせてもらう。暑い国の寒気を思い出しながら。

                    ※

 シンガポールに初めて行ったのは、確か十年以上前。ベトナム愛人Vとも韓国夫ジョンウォンとも行ったし、大勢の家族旅行もした。テレビの仕事でも訪れた。

 そうやって誰かと行っていた頃は、シンプルに楽しい観光地、安全できれいでお手頃な旅が楽しめるアジアの国の一つでしかなかったが。
 去年の秋に一人旅をして以来、住みたい、とまで思いつめるようになった。今回のアジア巡りでも、ラストに持ってきたし最も長く滞在した。

 私自身も不思議だし、周りのみんなも首を傾げることがある。まずベトナム、韓国は好きな男がいるから通いつめた。台湾は、いろいろなことを話せて尊敬できる女友達がいるから訪ねる。タイは、深い仲ではないが楽しい男友達がいるから立ち寄りたくなる。

 シンガポールだけは、好きな男も現地の日本人の友達も一人もいない。だから、国そのもの、街そのものに惹かれているのだと思う。

 シンガポールは東南アジア一の先進国で、物価も一番高いし、あらゆることに細かな罰則が設けられ、至る所に監視カメラがある。それを窮屈とは思わない。公共の場で日本人が普通に日本人として振る舞っていれば、罰金を取られることはまずない。

 MRTと呼ばれる清潔な電車は、国中に張り巡らされ、どこにでもそれで快適に行ける。どこも混沌と秩序が、カラフルに混ざりあっている。他民族国家なので、イスラム寺院の隣に道教の寺があり、その向かいにキリスト教の教会がある。

 その光景に心打たれ、どの神様でもいいから私を救ってと目をつぶって祈りを捧げた後、ふっと振り返ったら土産物店のガラス戸に、なぜか日本語で「七転び八起き」と書いた紙が貼ってあり、これが答えですかーっと叫びそうになった。
 私は神様に愛されているのかおちょくられているのか、わからなくなった。

 とはいえ、人がいるところには必ず事件、事故もあり、どんなきらびやかな景色の中にもダークな翳りや暗い落とし穴はある。

 私をテレビで見たとチャイナタウンのレストランで声をかけてくれた、現地に住む金融関係の美女。仮に、シンガポールのシン子さんとしておこう。

「この国に、鞭打ちの刑罰ってあるのをご存じですか」

 

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