オンナのウラガワ ~名器大作戦~
第130回 冬に聞いた奇妙な怪談のウラガワ(1)
◆もくじ◆
・冬に聞いた奇妙な怪談のウラガワ(1)
・最近の志麻子さん
TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中
3月に台北ツアーが開催! 申し込み締め切り迫る
「岩井志麻子のおんな欲」連載中
「岩井志麻子の千夜玩具物語」連載中
カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中
・著者プロフィール
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テレビ出演も最近目立っているが、れっきとしたホラー作家である岩井さん。
怪談シーズンは夏と思われがちだが、冬にだって、奇妙な怖い話を仕入れることは出来る。
如月さん(仮名)は、老いた母と、二つ下の妹と暮らしている。
妹は、心の病によるのか妄想を語っているというのだが、如月さんの発言もところどころおかしくて……。
バックナンバーはこちらから↓
http://ch.nicovideo.jp/iwaishimako/blomaga
2014年11月「「そんなプロもありか」な人達のウラガワ」
12月「「殺人者」たちから聞いたウラガワ」
2015年1月「「大人の冬休みの日記」なウラガワ」
2月「「大人の冬休みの日記のつづき」なウラガワ」
3月「ベトナム愛人との旧正月のウラガワ」
4月「春の喜怒哀楽のウラガワ」
5月「韓国人夫の失踪届けを出したら……のウラガワ」
6月「ホラー作家まわりの怪異のウラガワ」
7月「異国の夏休みのウラガワ」
8月「そろそろ怖い目に遭う予感のウラガワ」
9月「秋風に謎めく過去のウラガワ」
10月「人生の秋を生きる女達のウラガワ」
11月「「結婚」に振り回される女達のウラガワ」
12月「出版業界の仕打ちのウラガワ」ほか
2016年1月「会えなかったけど気になる女たちのウラガワ」
2月「接点がないのに気になる人たちのウラガワ」
3月「嘘をつかずにいられない人たちのウラガワ」
4月「春のおかしなお便りの数々のウラガワ」
5月「距離感のおかしい人たちのウラガワ」
6月「台湾から連れてこられたある女性のウラガワ」
7月「大人の夏の観察日記のウラガワ」
8月「大人だからわかる怖い話のウラガワ」
9月「『志麻子のヤバモンGO』なウラガワ」
10月「取り返せない夏の思い出のウラガワ」
11月「常夏の国で生きる女の秋のウラガワ」
12月「冬を生きながら春を待つ女達のウラガワ」
2017年1月「自分を重ねてしまう若者たちのウラガワ」
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2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ/ソウルの新愛人のウラガワ/風俗嬢の順位競争のウラガワ/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ/「大人の夏休みの日記」なウラガワ/その道のプロな男たちのウラガワ
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二月は俳句などの世界では春だけれど、私の感覚では冬だ。
そうして私を知る人はたいてい、MX『5時に夢中!』や日テレ『有吉反省会』のお下品なヒョウ柄のオバハン、下ネタしかいわないヒョウの着ぐるみ芸人として見ている。
それに関しては、本人も文句をつけるつもりはないけれど。
私自身は、主にホラーを書く作家のつもりでいる。そしてホラーは夏だけのものじゃなく、寒い季節にも似合うと考えている。ていうか、幽霊は夏の季語ではなく、怪奇現象は四季を問わないで起こっているし。
今月は、私の感覚では冬に聞いた怪談、奇妙な話をお送りする。
以下の話はすべて登場人物は仮名で、個人や場所など特定されないよう、背景なども少し変えてあるのをおことわりしておく。
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五十近いが独身で、しかし会社でも信頼され友達も多く多趣味、人生を楽しんでいるように見える如月さんは、悩みといえば老いた母と二つ下の妹だった。
彼が三十の頃にお父さんが亡くなってから、ずっと母と妹の生活を見てきた。彼が結婚しないというよりできないのは、母はさておき妹がずっと心の病気を持っているからだ。
妹は高校のときにいじめられ、不登校になって中退した。三十代の半ばまでは、喫茶店やスーパーなどでバイトもしていたが、四十五を超えた今は完全に引きこもりだ。
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