岩井志麻子「オンナのウラガワ ~名器大作戦~」

第129回 自分を重ねてしまう若者たちのウラガワ(3)

2017/01/25 20:45 投稿

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オンナのウラガワ ~名器大作戦~
第129回 自分を重ねてしまう若者たちのウラガワ(3)


◆もくじ◆

・自分を重ねてしまう若者たちのウラガワ(3)

・最近の志麻子さん
 TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中
 3月に台北ツアーが開催
 「岩井志麻子の千夜玩具物語」連載中
 カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
 MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中

・著者プロフィール

===

今月は、岩井さんがつい自分を重ねてしまうという、出会った若者たちのエピソードをお届け。

売れない若手お笑い芸人の部屋に上がり込んで説教する、というロケを
担当することになった岩井さん。
もう一人、グラビア系タレントのマユちゃんと、ポン太(ともに仮名)の部屋を訪れたのだったが……。


バックナンバーはこちらから↓
http://ch.nicovideo.jp/iwaishimako/blomaga

2014年11月「「そんなプロもありか」な人達のウラガワ​
12月「「殺人者」たちから聞いたウラガワ
2015年1月「「大人の冬休みの日記」なウラガワ
2月「「大人の冬休みの日記のつづき」なウラガワ
3月「ベトナム愛人との旧正月のウラガワ
4月「春の喜怒哀楽のウラガワ
5月「韓国人夫の失踪届けを出したら……のウラガワ

6月「ホラー作家まわりの怪異のウラガワ
7月「異国の夏休みのウラガワ
8月「そろそろ怖い目に遭う予感のウラガワ
9月「秋風に謎めく過去のウラガワ
10月「人生の秋を生きる女達のウラガワ
11月「「結婚」に振り回される女達のウラガワ
12月「出版業界の仕打ちのウラガワ」ほか
2016年1月「会えなかったけど気になる女たちのウラガワ
2月「接点がないのに気になる人たちのウラガワ
3月「嘘をつかずにいられない人たちのウラガワ
4月「春のおかしなお便りの数々のウラガワ
5月「距離感のおかしい人たちのウラガワ
6月「台湾から連れてこられたある女性のウラガワ
7月「大人の夏の観察日記のウラガワ
8月「大人だからわかる怖い話のウラガワ
9月「『志麻子のヤバモンGO』なウラガワ
10月「取り返せない夏の思い出のウラガワ
11月「常夏の国で生きる女の秋のウラガワ
12月「冬を生きながら春を待つ女達のウラガワ

※上記以前のバックナンバーをご購入希望の方は、本メルマガ下部記載の担当者までお知らせください。リストは下記です。

2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ​/ソウルの新愛人のウラガワ​/風俗嬢の順位競争のウラガワ​/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ​/「大人の夏休みの日記」なウラガワ​/その道のプロな男たちのウラガワ​

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 つらいことがあったとき、悩み苦しみの真っただ中にいる間は、「一年なんてすぐよ」「時間はあっという間に過ぎる」というのは、大いなる慰めと励ましになる。

 幸福だと実感する日々、何かいいことやめでいたことがあったときにそんな言葉を聞けば、逆に不安や悲哀をかきたてられる。子どもの頃や若い頃は、歳を取るのは成長や成熟だったけれど、あるときから衰えや老いになってくるのだ。

 しかし今の私は正月なのに、いや、正月だからこそ、未来の姿である老人達より、過去の自分を重ねてしまう若者達にいろいろな感慨を抱いてしまう。過去にすがるつもりはなく、すがるべき過去もないのに。

 このところ、「イタイな~」「でもカワイイな」と苦笑させられる若い子に会う機会が多かった。若いって素敵だ。だって、永遠の若さはないからね。

                    ※

 先日あるケーブルテレビで、売れない若手お笑い芸人の部屋に上がり込んでオバハンが説教する、なんてロケをした。

 仮にポン太としておくが、二十代後半にさしかかった彼はすごく優しくて真面目で頭もなかなか回転が速く、トークもおもしろかった。

 売れないのは、緊張しすぎて本番ではスベるとか、押しが弱くて営業ができないとかもあるが、なんといっても見た目のヤバさだ。具体的な形容、描写は差し控えるが、テレビで見た人は、わっキモっ!と叫ぶに違いない。

 逆に、それを武器にすりゃいいのにとも思うでしょ。私も思ったよ。お笑い芸人としては、インパクトある見た目はそれだけで笑わせられるものになるではないか。

 しかしポン太本人はブサイクは自覚していても、あまりにもそれをいじられるのはつらいのだ。というより、ちゃんとトークや持ちネタという、技で勝負したいらしい。

 ロケは私が彼の悩みを聞きつつ、アドバイスなんかをするという台本だったが、ここに急遽もう一人加わることになった。

 ポン太とオバハンだけでは、画面に華がないと判断されたのだろう。仮にマユちゃんとしておくが、三十超えてもギャルっぽく扱われるグラビア系タレントだ。

 絶頂期に男性スキャンダルを起こして干され、なんとか復帰した感じだが、まだあまりキー局では見かけない。そのスキャンダルがなければ、今頃はキー局の連ドラの準主役くらいは張っているといわれている。

 

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