岩井志麻子「オンナのウラガワ ~名器大作戦~」

第126回 冬を生きながら春を待つ女達のウラガワ(3)

2016/12/26 19:30 投稿

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オンナのウラガワ ~名器大作戦~
第126回 冬を生きながら春を待つ女達のウラガワ(3)


◆もくじ◆

・冬を生きながら春を待つ女達のウラガワ(3)

・最近の志麻子さん
 TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中
 1/22(日)「オメ★コボシ37」開催
 3月に台北ツアーが開催
 「岩井志麻子のおんな欲」連載中
 「岩井志麻子の千夜玩具物語」連載中
 カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
 MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中

・著者プロフィール

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東南アジアを愛する岩井さん。
常夏の国で出会った、冬を生きながら春を待つ女達について今月は綴っています。

台湾では、現地に長く住む日本女性の友達ができたという岩井さん。
彼女、夏目さん(仮名)は、経営しているお店の従業員の女性の話をいろいろとしてくれるのだが……。

バックナンバーはこちらから↓
http://ch.nicovideo.jp/iwaishimako/blomaga

2014年11月「「そんなプロもありか」な人達のウラガワ​
12月「「殺人者」たちから聞いたウラガワ
2015年1月「「大人の冬休みの日記」なウラガワ
2月「「大人の冬休みの日記のつづき」なウラガワ
3月「ベトナム愛人との旧正月のウラガワ
4月「春の喜怒哀楽のウラガワ
5月「韓国人夫の失踪届けを出したら……のウラガワ

6月「ホラー作家まわりの怪異のウラガワ
7月「異国の夏休みのウラガワ
8月「そろそろ怖い目に遭う予感のウラガワ
9月「秋風に謎めく過去のウラガワ
10月「人生の秋を生きる女達のウラガワ
11月「「結婚」に振り回される女達のウラガワ
12月「出版業界の仕打ちのウラガワ」ほか
2016年1月「会えなかったけど気になる女たちのウラガワ
2月「接点がないのに気になる人たちのウラガワ
3月「嘘をつかずにいられない人たちのウラガワ
4月「春のおかしなお便りの数々のウラガワ
5月「距離感のおかしい人たちのウラガワ
6月「台湾から連れてこられたある女性のウラガワ
7月「大人の夏の観察日記のウラガワ
8月「大人だからわかる怖い話のウラガワ
9月「『志麻子のヤバモンGO』なウラガワ
10月「取り返せない夏の思い出のウラガワ
11月「常夏の国で生きる女の秋のウラガワ

※上記以前のバックナンバーをご購入希望の方は、本メルマガ下部記載の担当者までお知らせください。リストは下記です。

2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ​/ソウルの新愛人のウラガワ​/風俗嬢の順位競争のウラガワ​/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ​/「大人の夏休みの日記」なウラガワ​/その道のプロな男たちのウラガワ​

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 もうすぐ、ベトナムの愛人Vと出会ってから十五年目を迎える。それはつまり、私と南国との出会いも十五年目になるということだ。

 ベトナムだけでなく、タイでは二度目の挙式もしたし、家族を連れてシンガポールやマレーシアも周った。Vとは、カンボジアやミャンマーにも足を伸ばした。

 台湾もまた、私にとってはその常夏の楽園に加わる国だ。三月にはファンを連れて台湾ツアーに出かけるのも決まった。

 最近は東京からベトナムではなく、台湾で二泊ほどしてからホーチミンに向かうというコースが定番化している。しかし台湾には今のところ、特定の男がいない。志麻子にしては珍しいではないかとよくいわれるが、台湾にはおもしろい女達がいるのだ。

 今月は常夏の国で冬を生き、春を待ちわびる女、春を迎えられた女達を書いてみた。

                    ※

 二度目の夫のいる韓国にもかなりの数の日本人が住んでいるが、台湾も同じだ。アジア全般に、日本人社会は存在している。

 私はけっこうなリピーターとはいえ常に観光客の立場なので、どっぷりと現地の日本人社会に入り込んでいくことはない。

 韓国の日本人妻会の人達とはわりと会って食事などしているけれど、ベトナムでは行きつけになった店でだけ会う人達がいる、という感じ。

 台湾には現地に長く住む日本女性の友達ができた。仮に夏目さんとしておくが、彼女は会社員でも駐在員夫人でもなく個人で店をやっているので、従業員も客もほぼ台湾人だ。その店は昼はレストラン、夜はバーにもなる。

 夏目さんは私の小説やテレビでのネタになればということで、自分が使っている現地の従業員の話から、客として来る日本人の話まで、いろいろとしてくれる。

「うちの店でレジ係をしている、通称ナツコ。まったくの台湾人なんだけど、日本人の彼氏というか愛人がいるから、日本語ペラペラなのね。
 うちに来るまでは、普通の台湾のクラブでホステスやってて。短期の駐在で来てた妻子ありの日本人商社マンとデキちゃったってわけ。

 

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