オンナのウラガワ ~名器大作戦~
第114回 大人だからわかる怖い話のウラガワ(3)
◆もくじ◆
・大人だからわかる怖い話のウラガワ(3)
・最近の志麻子さん
TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中
「岩井志麻子の千夜玩具物語」連載中
カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中
・著者プロフィール
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「大人のほうが子どもよりその怖さを感じる話」をお届けしている今月。
変な中年男に車に連れ込まれて被害に遭ったという女性。彼女がその相手の男性よりも憎いというのは……。
岩井さんがバブル期に付き合いのあった可南子(仮名)は、出会ったときからタレント志望で……。
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2014年11月「「そんなプロもありか」な人達のウラガワ」
12月「「殺人者」たちから聞いたウラガワ」
2015年1月「「大人の冬休みの日記」なウラガワ」
2月「「大人の冬休みの日記のつづき」なウラガワ」
3月「ベトナム愛人との旧正月のウラガワ」
4月「春の喜怒哀楽のウラガワ」
5月「韓国人夫の失踪届けを出したら……のウラガワ」
6月「ホラー作家まわりの怪異のウラガワ」
7月「異国の夏休みのウラガワ」
8月「そろそろ怖い目に遭う予感のウラガワ」
9月「秋風に謎めく過去のウラガワ」
10月「人生の秋を生きる女達のウラガワ」
11月「「結婚」に振り回される女達のウラガワ」
12月「出版業界の仕打ちのウラガワ」ほか
2016年1月「会えなかったけど気になる女たちのウラガワ」
2月「接点がないのに気になる人たちのウラガワ」
3月「嘘をつかずにいられない人たちのウラガワ」
4月「春のおかしなお便りの数々のウラガワ」
5月「距離感のおかしい人たちのウラガワ」
6月「台湾から連れてこられたある女性のウラガワ」
7月「大人の夏の観察日記のウラガワ」
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2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ/ソウルの新愛人のウラガワ/風俗嬢の順位競争のウラガワ/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ/「大人の夏休みの日記」なウラガワ/その道のプロな男たちのウラガワ
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我が国は扇風機もないテレビもない時代から、夏には怪談をするものと決まっていた。
エアコンとパソコンのある部屋で快適に怪談をいろいろ検索できるようになっても、やっぱり夏は泥臭い古典的怪談で納涼だ。やらなきゃ、夏が終わらない気もする。
だから子どもの頃から、怖い話好きの私は夏が楽しみでならなかった。ついにホラー作家になってしまい、ゆえに年がら年中怖い話を書いてはいるのだが、やっぱり夏になると私の季節が来たーっ、と特別な気分になる。
自分が書くのもいいけど、読みたい見たいと読者や視聴者にもなりたいのだ。
子どもの頃の夏休み気分が続いているような私だが、しかしプロになったからというだけでなく、怖いと感じる怪談があの頃とはちょっと違っているのも気づいている。
だから今月は、子どもより大人が怖いと感じる話を書いてみた。
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うちの娘くらいの彼女は子どものとき、変な中年男に無理やり車に連れこまれたことがあると話してくれた。
信号待ちで止まったとき助手席から必死に窓を叩いて通行人に助けを求め、気づいた人によって通報された。何人もの警官が駆けつけ、かなり一帯は騒ぎになった。
強姦やそれに近い行為は免れたが、下半身を脱がされてさわられた。女には、それだけでも強姦同然だ。一生の心的外傷になるだろう。
そのときの彼女は気づかなかったが、助けを求める彼女を見ていた人達の中に、近所の大学生がいた。ただ家が近いだけで、歳も違うし親同士の付き合いもなく、顔を見ればあの人だとわかるくらいの関係だった。
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