現在、様々なスマートデバイスをタッチスクリーンで操作できるようになった。わずか5年ほど前には、物理的なボタンでしか携帯電話を操作できなかったことを考えると、タッチスクリーンを歓迎し使いこなすユーザーの多さやその普及スピードの早さは特筆すべきだ。ポスト・タッチスクリーン時代では、新しいインタラクションの形やあり方が模索されている。

 

米Fast Company Co.Design米Geek.comによると、Disney ResearchのIvan Poupyrev氏が米Motorola社のATAP部門(Advanced Technology and Products division)に参画するという。Ivan氏はDisney Researchにおいて先端技術の各種プロジェクトに関わり、人と物に関するインタラクションデザイン分野の重要人物である。有名なプロジェクトに、タッチセンサーの「Touché(トゥーシェ)」がある。Touchéは単に触れているかどうかを識別するのではなく、掴む、2本指で触る、水の中に手を入れるなど、日常にあるジェスチャーを認識することができる。

 

Touché動画

 

かつて、Motorolaは携帯電話(Cell Phone)を発明し、宇宙船アポロにはMotorolaのチップが使われた。Motorolaは今なおアメリカを代表する企業だが、往年時代に比べれば、ブランド力や技術力が低下していることが指摘されていた。Google傘下になって以来、Moto Xなどのスマートフォンを意欲的に開発したり、最先端科学技術の速やかな軍事技術への転用で知られる国防高等研究計画局の責任者をATAP部門に引き入れるなど、再び先端技術に強い企業へ戻ろうと取り組んでいる。

 

今回のIvan氏のATAP部門の参画により、ポスト・タッチスクリーン時代の動向が活発化し、画期的なインタラクションデザインが登場するとの期待が高まっている。

 

(鬼頭正己:in the looop 編集部)


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