震災直後の助けあいジャパン立上げ、そしてソーシャルシフト執筆あたりから筆が止まりぎみでしたが、ITmediaオルタナティブ・ブログ「In the looop」を書いてたころは一生懸命だったし、よく考えるとブログは僕の人生を大きく変えてくれました。
(紺Tシャツは当時のトレードマーク)
深夜から早朝にかけて海外ニュースを大量に収集し、短時間で考察や付加価値を加えて、朝の通勤時間までにお届けする。半年ほどアクセスが増えず、悩んだ末にひねり出した「最新情報を発信し続ける仕組み」です。そこで収集した最新ニュースは、ツイッターでも途切れなく発信してました。
その時にフォーカスしたテーマが「ソーシャルメディア」です。その後、ツイッターとフェイスブックのブームとなり、ありがたいことにITmediaブログランキングでトップが定位置になりました。次第にTechCrunchやTechWaveなどのテック系メディアと並んで語られるようになり、光栄に感じていたのを思い出します。
宣伝色を一切ださなかったのですが、それが逆にループスへの共感や信頼感となり、仕事の問い合わせが増えました。実はあのブログは、倒産の危機に直面した社長の、社運をかけた乾坤の一筆だったのですが、おかげさまでループスは復活しました。商売っけのないブログが、1億円を超える債務超過を解消するための力強い原動力となったのです。 (もっと突っ込んで知りたい方は「ループス創業物語」や「小規模B2B企業のフリーミアム戦略」をどうぞ)
その後「in the looop」は、社員ともども大変にお世話になったITmediaから卒業し、ループスの自社メディアとして今にいたっています。
【懐かしいSNS比較記事。四社の皆さま、ご協力ありがとうございました】
さて、前置きがずいぶんと長くなってしまいました。
もう一度初心に戻り、僕は今年からブログを再開します。
理由のひとつめは僕自身の好奇心です。「ソーシャルメディア」はもう当たり前の世の中になりました。ずいぶんと前から、僕の事業的な関心は次のテクノロジートレンドに移っています。世の中を大きく変える、次なるモンスターイノベーションは何なのか。その予兆をいち早くキャッチし、広く国内のアーリーアダプターの方々に伝える一助になれたらと思っています。
ふたつめに「これは読みたい!」と僕自身が思えるメディアが少なくなったから。情報発信の裾野が広がるにつれ、ネット上は雑多なコンテンツで溢れています。ツリ狙いで内容のない記事に、読者の貴重な時間が浪費されてしまう。「In the looop」はそのようなメディアにはなりたくありません。ますます深刻化する情報洪水の中で、高品質で信頼できるビジネスの情報源になることに挑戦したい。そんな志を持っています。
みっつめに — このインパクトが大きいのですが — 今年から新設された「In the looop 編集部」 の原田千佳新編集長に尻を叩かれたからです。編集部メンバーは、原田に加えて、岡村健右、加藤健、鬼頭正巳、関根健介。5人のループス社員が中心となって、より役立つメディアとして「In the looop」は生まれ変わろうとしています。
記事の対象もソーシャルから拡大し、新興国の情報なども含み、ネクスト・イノベーションを紹介するメディアを目指すのが、新しい編集部のビジョンです。内容も、今までの寄稿記事に加え、ゲストを交えた対談記事、自社の独自調査記事など、独自の情報ソースを増やしてゆく方針です。彼らの志に触発されて、僕自身も一人のブロガーとして参画したい。そういう思いが募ってきました。
駄文が続きましたが、僕は今日からブログを再開します。
昔のようなペースでは書けませんが、週に2本ほどを目標に投稿したいなあと考えてます。
出戻りのふつつかものですが、これからもどうぞ宜しくお願いいたします。
by 斉藤 徹
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