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なぜ登山家・栗城史多さんはソーシャルメディア上で共感を得られるのか?

2013/08/01 19:00 投稿

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2020年のオリンピックの開催地が決まるまで、今日でちょうど1ヶ月。

イスタンブール、マドリード、そして東京。

開催地がどこになるのかは神のみぞ知るところですが、やはり東京に来てもらいたいですね。

 

2019年に、ラグビーW杯が初めて日本で開催されることも決まっており、

日本スポーツ界に対する機運が高まりつつあるのではないしょうか。

 

 

日本でもソーシャルメディアが普及し、企業の活用も当たり前になってきました。

今や、企業のFacebook活用率は8割に到達しています。

 

(参考)In the looop記事 

【ソーシャルメディア活用状況調査】企業のFacebook活用率は約8割

 

 

 

 

しかしながら、日本スポーツ界ではまだまだソーシャルメディア活用が一般的ではないと言わざるを得ません。 

そんな中、僕は登山家の栗城史多(くりき のぶかず)さんに注目しています。

 

彼のFacebookページからは、

一つ一つの投稿に「信念」が感じられ、その投稿を読んだ人が引き込まれるようなパワーを感じます。

 

ソーシャルメディア時代は、共感の時代と言われますが、

その「共感」を味方にしている数少ないアスリートだと思っています。

 

 

 

 

彼のソーシャルメディア・アカウントに共感が集まる理由

 

 

Kuriki Nobukazu Facebookページ

 

 

彼のことを初めて知ったのは、去年のこと。Facebookの上で、でした。

とある友人が彼のFacebookページの投稿をシェアしていたのです。

 

当時、エベレストを登っている様子をYouTubeで配信されており、

その映像の凄まじさと、そして新しい取り組みをされているアスリートを発見した喜びがあり、注目してみていました。

 

Click here to view the embedded video.

 

山頂アタック開始 – KURIKI【EVEREST SHARE 2012】

YouTubeチャンネル「kurikiyama」より

 

 

今までドキュメンタリーでしか見る事の出来なかった世界。

エベレストという世界の頂きに挑戦する人間の心情がありありと表現されていました。

 

ところが、昨年10月、悪天候に引き起こされた様々な要因により、途中下山を余儀なくされてしまうのです。

結果、彼の両手の指はひどい凍傷になり、第二関節より先は「切断しなくてはいけない」と医者から診断されました。

 

 

※ 当時の様子を振り返る投稿:『終わらない旅』

 

 

 

しかし、彼はあきらめなかったのです。

Facebookページ上で一番の治療は、希望に向かって生きることというタイトルで、

希望という光に向かって歩き続けるということをファンに向けてメッセージを配信されました。

 

 

 

まだ凍傷の治療は続いており、指の状況は決して良いとは言えない。

それでも長い凍傷治療とリハビリの効果もあって、指の付け根の関節の可動範囲が広がり、本来は起こしていてもおかしくない感染症も兆候もない。

 

  (途中省略)

 

一つ気になっている事があります。

それは、この凍傷治療にあたって沢山の「現実的」という言葉にあってきました。つまり「現実」というのは、「諦める」ということです。

 

確かに現実の世界は厳しいです。でも僕は、現実に向かって生きているのではありません。希望に向かって生きています。

「現実」という言葉で、もしかすると沢山の可能性の種がもぎ取られているかもしれません。希望を持ち諦めずにいると、必ずそれを支えてくれる人達が現れます。

 

  (途中省略)

 

完全に治るという保証はありません。

そして今も厳しい状況なのは変わりません。

 

ただ、希望をなくした瞬間に、僕の指達(家族)も僕自身の成長も止まります。

だから僕にとっての一番の治療は、希望に向かって生きることです。

 

これから徐々に山登りも始めながら、「希望の光」に向かっていきたいと思います。

 

 

 

 

この投稿には多くのファンが反応しました。僕もその一人です。

約1,000件のコメント、約1,400件のシェアには「勇気」「感動」「希望」そして「共感」という言葉が並んでいます。彼のソーシャルメディア上での言動は、いつも人々のこころに深く響きます。

 

 

 

彼は、「栗城史多」という人間が持っている価値観をソーシャルメディア上で表現しています。

そして、彼への共感は人から人へ、ソーシャルメディアを介してジワジワと伝わります。

 

 

エールだけではなく、凍傷治療に関する情報をコメントされる方もいます。

人々は自分の現状を鑑み、彼の置かれている状況を理解し、どこか自分と重ね合わせるのでしょう。

 

共感を身に纏ったアスリートには、多くのエールが寄せられます。

それはやがて彼のエネルギーになるでしょう。

 

今や、このFacebookページはファン数が75,000人を超えています。

多い時には一つに投稿に対して、3400件程のシェアが起こります。

 

彼のソーシャルメディア・アカウント上には、

復活したいという真っすぐな気持ちが溢れています。

 

ソーシャルメディア上で、

この純粋な想いをいつも感じられることが、

「共感」を呼ぶ事につながるのです。

 

これからもファンは栗城さんを支え続けるでしょう。

全ての接点で同じ価値観を訴えかけられることが大事です。

一点の曇りもない真実がそこにはあるのです。

 

あなたがソーシャルメディアで一番伝えたい事はなんですか?

 

 

ソーシャルメディア×スポーツに関して、どんな些細なことでもお気軽にご連絡頂ければと思います。 記事執筆:北野 達也
Twitter:@TatsuyaKitano
Facebook:TatsuyaKitano
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ページ:スポーツ × ソーシャルメディア

by 北野 達也

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