in the looop

聞き手を引き込む 企画 / 提案資料を説明する際のコツ

2012/12/11 10:01 投稿

  • タグ:
  • 登録タグはありません
  • タグ:
  • 登録タグはありません
こんにちは。最近なんだか「プレゼン上手いですね!」とか言われすぎて調子に乗ってるディレクターズマニュアルの中村です。

 

今回は調子に乗ったついでに、資料の説明やプレゼンの時にディレクターが気をつけたほうが良いコトなんかを書いてみようかと思います。

 

説明が退屈だと提案まるごとツマラナイもの扱いされる

いきなりマーケティングデータだとかワイヤー案だとか、あるいはデザイン案なんて資料を出してその説明に終始。こういう提案の方法を取られる方を結構な頻度で見かけます。
 

資料の出来が良ければそれで問題無いのかもしれませんが、大抵は聞き手に退屈に感じられてしまい、結果として提案内容そのものの評価も下がってしまうケースもちょいちょい。。。なので、今回の主題は「どうやって”提案内容を聞きたい”と思わせるか?」という僕なりのやり方になります。

 

まずは問題を整理し マイナスの共感を誘導

事前のヒアリングなどで確認していた内容や前提条件に対し、問題となっている点を整理して伝えます。事前情報が全くの皆無でいきなり打ち合わせ。というのは割とレアケースなので、大抵何かしらの情報があるはず。最悪URLさえわかっていれば、そのサイトの中にある問題点を洗い出して整理するだけでもOKなので、とにかく「御社にとって今コレとコレが問題ですよね」と言い切りる所から話を持って行きます。
 

これを冒頭にやると、とりあえず「あぁそうそう。それが悩みどこなんだよ」というネガティブな共感を得るコトができるため、不思議なほどこちらの話に耳を傾けてくれるようになります。
 

ネガティブな共感というのはいわゆる「あるあるー!困るよねー!」状態なので、仲間意識というか親近感を見せやすいんです。なので僕はよくそんな話をクライアント毎に資料化し、冒頭の部分で使っています。

 

その後で理想型をバーンと言い切る

問題点を浮き彫りにすると「一緒に悩んでいる状態」になれるので、そこで一気に「こうなったら最高だよね!」という理想型をバーンと出してあげます。この時点で小難しいこと言っても意味無いので、あんまりゴチャゴチャ言わないでバーンです。

 

例として

今の2倍の数のターゲットユーザーが来てきれれば何の問題もなくなるよね!
みたいな。
 

多少夢物語でも実現の可能性が低くても、とにかく「こうなったら良いよね!」の部分で引き込みます。
本来なら1個や2個じゃきかないはずの企業が抱える問題点に対し、やや強引ですが「今この問題について話するから!」と主導権を握ってしまう感じです。

 

次に実現に当たっての課題を示す

まぁ当然のことですが、理想をイキナリ叶えようとすればいくつもの壁が想定されます。なのでその壁(=課題)を分かりやすく分解して明示します。
 

注意するべきはあまりにも内向きな課題や、分かりにくい問題は出さずに分かりやすく行くこと。
「作るのが大変」とか、「営業にかかる労務をどう分散するか」とか、その辺の「後から考えても間に合う問題点」はちょっととわきに置いて、もう少し大きめの視点で見た「超えるべき課題」を提唱します。
 

×多額の広告費が必要(予算は後で考えればいいので後回し)
○ターゲット層にそもそもあまり知られてない(こんな感じの俯瞰的問題点を明示する)

 

課題として出した項目を分解する

超えるべき課題を明らかにしたら、今度はそれを分解します。
とはいえ、別にややこしく考える必要はないです。

課題とは常に「○○が無い!(もしくはできない!)から困った!」てことなので、その「無い」部分に関して掘り下げてバラバラにしていきます。ちなみに前出の例を題材に取ってみると以下のような感じ。
 

・誰にとって何がないのか?
⇒例:ターゲットとなる○○代女性にブランドに対する認知が無い。

・なぜ無いのか?
⇒例:触れる機会があまりにも少ないから

・どこにも無いのか?
⇒例:実は■■では露出している。が、ここに来るユーザー層と合ってない?などなど
 

上記はあくまで例ですが、ディレクターに話が来ている時点で「うわーなんか大変そう!」と不安になってしまっている可能性の高いクライアント側の担当者さんに対し「そっか。こういう問題点があるのか」と漠然としていた課題をリスト化し、脳内整理⇒納得させるイメージですね。

 

そして課題を乗り越える一手(=提案)を示す

そして問題点を明確に把握してもらった上で、問題解決のために練ってきた提案内容の説明に入るわけです。この時、前出の「分解した課題」の内いくつかを乗り越えられる可能性をこの企画が持っているんだ!という見せ方を意識します。(話の中で繰り返し言うとか)

 

ここまで話を展開していれば、その提案がいかに課題を乗り越える可能性を持っているか?はすんなり理解してもらえるはず。少なくとも、いきなり「俺こーやったらいーと思うんだー!」てなパワポ資料を映し出すよりはるかに説得力が増すはずです。

 

聞き手が欲しいのは「話の根拠」と「説得力」

どんなにとんがった提案も、どんなに新しい企画も、結局のところ聞き手がいて、彼らの判断があってこそ活きるもの。

だから話の根拠と説得力が大事だよ。というところまでは学校で教えてくれます。

でも・・・「僕はこれが良いと思います。それは、○○だと思うからです。」という国語の授業のような論法だと聞いててどーにも退屈で、何より”引き込まれない”。というコトまでは教えてくれません。
 

上記も僕がこれまでの経験や聞きかじり読みかじりの後に辿り着いた一つの考え方なので、まだまだ最善には程遠いでしょうが、対クライアントや上司、あるいは社内のチーム相手の提案や説明、プレゼン等で「内容には自信があったのに!」と毎度毎度困ってしまっている方のための参考程度にでもなってくれれば。と思っています。
 

まあ、そもそも提案の中身こそ本来は磨かなきゃなのでそこは忘れちゃダメですけどね。


中村 健太

">by 中村 健太

コメント

コメントはまだありません
コメントを書き込むにはログインしてください。

いまブロマガで人気の記事

in the looop

in the looop

このチャンネルの詳細