一言で表せば、「ソーシャル時代に会社や社員が生き残るため」のひとつの方法として、今日「イベント」を改めて捉え直そう、という主張でしたが、一瞬で240を超える「いいね!」が集まり、反響の大きさを実感しています。
前回の記事:ソーシャルで、人はイベントに行く。(1)
あなたにとってイベントとは?
場所と時間を決めて、人が集まれば、それが「イベント」になります。
それでは、ソーシャル時代の今日、「イベント」で何が得られるのでしょうか?
データやトレンドを分析する前に、約2分間の動画をご紹介します。
この動画は、Event Festival Tokyo 2013 (5/26、都内外苑前で開催)に登壇頂く30名のイベント主催者や、PeaTiXを使ってイベントを開催した主催者へのメールやソーシャルメディア、またEvent Festival Tokyo 2013の参加申し込みの際にお願いしたアンケートの、
「あなたにとってイベントとはどのような場所ですか?」
というストレートな質問の答えを編集したものです。
実際にイベントを主催している人は、イベントから何を得ているのでしょうか?
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「イベント」の現場で起こる化学変化や、出会い、学び、コミュニティ、実験台などなど、いくつものキーワードで表されていますが、時代性を表した、今日の社会で重要なものと言えるのではないでしょうか。
DIY精神-誰もがイベント主催者になれる時代
さて、ソーシャルメディアを始めとする情報技術が変えたものの一つとして、「創作のコストの低下」が挙げられます。デジカメなどの普及で、誰もが簡単に創造活動を行うことができるようになったばかりか、人々がネットワークでつながることによって、人に作品を伝えるための手段も整備されつつあります。今日、数多くのブログや、YouTubeやニコニコ動画にアップロードされた「素人」の作品群に、その文化の一担を見ることができます。(上に紹介した動画も、動画制作のプロでない私自身がANIMOTOという動画作成サービスを使って1時間程度で編集したものです。制作コストは$10です。)
これらの、新しい、草の根的な創作活動を支えるテクノロジーは、Do It Yourself=DIY精神 (自分でやってみる、試してみる精神) に支えられている、と言われています。DIY精神は、戦後のイギリスで自分達の手で街を復興させる国民運動として産まれ、その後、パッケージ化された商品を端的に「消費」するのではなく、人間ひとりが、自分たちで必要なモノや楽しみを作ろう、という多くの運動を支えてきました。そうした運動や文化の延長線上に、今日の情報テクノロジーが進化してきた、とも言えるでしょう。
(参考:現代の情報技術が大きく発展したのがアメリカのカリフォルニアであり、例えば、APPLEを生んだSteve Jobsが若者だった1960年代は、DIY精神を育んだ「カウンターカルチャー」の全盛期でした。
「DIY精神」については、コラム”毛利嘉孝「DiYってなに?」“に、「カウンターカルチャー」とテクノロジーの関係については、”池田 純一「ウェブ×ソーシャル×アメリカ の構想力」(アスキー新書)”に分かりやすくまとまっています。
ビジネスの文脈では、entrepreneurship(=起業家精神)という言語がありますが、 GoogleやAPPLEなど、カリフォルニアに起業家が多いのはDIY精神と無縁ではありません。)
そして、ソーシャル時代の今日のイベントについても、再び「DIY精神」が随所に垣間見られるようになってきました。
前回も紹介しましたが、今年は5/11に東京で大規模に開催されるTEDxTokyoも、源流のTEDはカリフォルニアで開催されたものでした。今日のTEDxTokyoも、多くのボランティアスタッフによるコミュニティが、手作業によって、イベントを作り上げています。「デザイン」や「撮影」など、プロフェッショナル達がスキルを発揮する部分もありますが、ほとんどは「イベント主催」の専門家ではないスタッフによるイベント作りです。
イベントの参加者が、主催者になってイベントを手伝う、という事例はとても多く、「主催者と参加者の垣根がなくなった」ということでもあるでしょう。イベントに参加し、主催者と知り合いになることで、誰でも主催者側に立ち、イベントを開催する可能性が開いているということです。
イベントに参加して、コミュニティを見つける
Event Festival Tokyo 2013に登壇する方が主催するイベントは、どれもDIY精神にあふれています。
例えば、「100万人のキャンドルナイト」。「でんきを消して、スローな夜を。」をキャッチコピーに、参加者一人ひとりが、夏至と冬至の日の夜、電機を消して過ごすことを提唱する市民運動は、一人のアクションが全国に広がるムーブメントとして成長しました。
Event Festivalでは、100万人のキャンドルナイト実行委員会の伊藤さんに、その活動について紹介していただきます。>>セッションの詳細情報
[写真クレジット] 左:awa-awa-buku-buku 中,右:100万人のキャンドルナイト実行委員会 (CC BY-NC-SA 3.0)
また、震災後、被災地で花火大会を開催するプロジェクト「LIGHT UP NIPPON」も、被災地の地元の方と問題を一つひとつ手作業で解決し、形になったイベントでした。(ウェブサイトで、開催までの様子を収めたドキュメンタリー動画を見ることができます。)
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Event Festivalでは、LIGHT UP NIPPONの代表、高田さんに、プロジェクトにかける想いを、語って頂く予定です。
多くの場合、こうしたイベントに「主催側」として参加するのに、特別な能力や資格が必要な訳ではありません。イベントに参加して、コミュニティを見つけて、仲良くなれば、誰でも参加できます。(ソーシャルメディアの活用は必須ですね!)
Event Festivalに登壇する方の多くも、最初から「イベントの主催者になる」ことを考えていた人は少なく、様々なきっかけから、イベントを開催することを決め、試行錯誤で創り上げてきたものばかりです。その結果、彼らが得られたものは、上に紹介した動画の通りです。
そして、前回の記事では、「イベントを通じて形成されたリアルなコミュニティに参加することによって、新しい知識や人脈を得て、本業にも役立てる」という行動は、「ソーシャル時代に会社や社員が生き残るため」にとても重要な意味を持つ、と主張しましたが、それは、「主催者になる」ことで可能性が大きく開かれる、ということでもあるのです。
あなたにとって、「イベント」とは?
いかがですか?イベントに参加するだけではなく、主催側に立ってみたいと、思いませんか?
長くなってしまったので、最後に、TEDxKids@Chiyodaを主催する青木竜太さんにとっての「イベントとは?」の答えを紹介します。
5/26(日)に都内・外苑前で開催されるEvent Festival Tokyo 2013に参加して、「人生を変える」出会いを、探しに来てください。
Event Festival Tokyo 2013
http://eventfes.org
全32セッション・3ワークショップから自由に選択!3900円で最大8セッション+3ワークショップを楽しめめる「早割」チケットを、5/12(日)まで延長しました。枚数に制限があるので、参加申し込みはお早めに!
スピーカー (4/30 第二弾発表・順不同)
- 高橋信也 六本木アートナイト2013 事務局長/森ビル株式会社 執行役員/森アーツセンターミュージアムショップ 部長
- TEDx Tokyo (スピーカー名は後日公表)
- 奥田浩美 株式会社ウィズグループ 代表取締役・finder 主宰
- 川上徹也 コピーライター。湘南ストーリーブランディング研究所代表
- 岩井直文 Orinoco Peatix 株式会社 代表取締役
- 青柳美どり 創造性共育プロデューサー・ミロ美術共育実験室代表
- 次屋妙子 夢をかなえる大人の学校・サクセスウーマン講座 プロデューサー
- 伴野智樹 リクルート Mashup Award 8 プロデユーサー
- 李 東烈 Startup Weekend
- 池村光次 01Startup合同会社 代表
- 内沼晋太郎 numabooks / B&B
- 虎岩正樹 残響塾 塾長
- 佐々木稔 社会人のための勉強会SundayLAB代表
- 庄司昌彦 国際大学GLOCOM主任研究員、Open Knowledge Foundation Japan 代表
- 高島辰美 LifestyleCosmetics 代表
peatix
">by 庄司 望
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