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用語説明:【CSR(Corporate Social Responsibility)】

 

企業の社会的責任。企業が自社の利益を追求するだけでなく、自らの組織活動が社会へ与える影響に責任をもち、あらゆるステークホルダー(利害関係者:消費者、取引関係先、投資家等、及び社会全体)からの要求に対して適切な意思決定をすることを指す。日本では利益を目的としない慈善事業(寄付、ボランティアなど)と誤解・誤訳されることもある。(Wikipediaより)    

 

 

解説

 

 

企業はあらゆるステークホルダーへの「説明責任」を持つ  

 

環境の汚染、資源・エネルギー・食糧需給の逼迫、児童労働などの人権問題、自然災害。人類社会の持続を脅かすような様々な要因が顕在化してきています。

 

そのような背景にあって、企業が未来永続的に存在していくためには、企業自らが社会の一員として、まずは「社会そのもの」が永続的に発展していくために貢献する存在でなければなりません。つまり、企業が自分自身の利益のみを追求し、社会的に持続可能な発展に反する行為を行うことは、社会からの信頼を得られず、企業の永続的な発展は期待できないと言えます。

 

2010年11月1日には、ISO(国際標準化機構)より、国際規格としてISO 26000(Guidance on social responsibility:社会的責任に関する手引き)が発行されました。その中では、7つの原則として「説明責任」「透明性」「倫理的な行動」「ステークホルダーの利害の尊重」「法の支配の尊重」「国際行動規範の尊重」「人権の尊重」が挙げられています。(参考:大和総研 SEG用語辞典

 

典型的なCSR活動として具体的に知られるのは、「地球環境への配慮」や「ボランティア活動支援などの社会貢献」「地域社会参加などの地域貢献」などがありますが、他にも「安全や健康に配慮した職場環境と従業員支援」や、「関連法規の遵守やコンプライアンス」「適切な企業統治と情報開示」「誠実な消費者対応」「誠実な取引先との関係」などもCSR活動の一環と言えます。 つまり、企業はあらゆる利害関係者、つまり消費者、従業員、取引関係先、投資家、及び社会全体に対して、自身の行動に対する「説明責任」が求められるのです。

 

CSR=ボランティア活動という誤解 

 

日本で「CSR」と言うと、企業の利害に関係ないボランティア活動であると誤解されている向きがあります。

 

そのため、CSR活動そのものが「ボランティアなどの社会貢献活動をしている企業というブランディング」やPR目的の延長線上として捉えられることがありますが、それはあくまでも「企業利益」が優先の活動であり、本来のCSRとは一線を画するべきものです。

 

また、本来CSRとは、企業が社会に与えるかもしれないネガティブな影響に対して責任を持って対処することを指します。まったく関係のない分野における「社会慈善事業」を行うことで、別分野でのマイナスイメージを払拭しようとすることは、社会の永続的な持続に反しています。  

 

ソーシャルメディア×CSR  

 

ソーシャルメディアが台頭し、消費者は自ら気軽に「発信」できるようになりました。またその「発信」は友人などのソーシャルネットワーク上のつながりを介して、あっという間にリアルタイムで共有されるようになりました。

 

このような状況下において、企業はもはや「隠し事」をすることはできません。企業として消費者に「説明責任」が取れない商品やサービス、従業員の劣悪な労働環境、不透明な経営体制、見せかけのボランティア活動などはソーシャルメディア上でいずれ暴かれ、その後急速に悪い評判として広まっていきます。もちろんその逆で、消費者窓口での真摯な対応、顧客の安心・安全を守る取り組み、環境保護への熱心な活動などは良い評判として人々に急速に伝えられていくでしょう。

 

企業はいまや「透明である」ことが必然として求められており、常に「企業のあるべき姿勢」が問われています。また、ソーシャルメディア上では、個人も「企業の一員」として見られており、「あるべき姿勢」が問われていると言えるのではないでしょうか?その意味で企業のCSR活動は、より一層きちんとした対応が求められ、また組織の中で一部の部署が取り組んでいる「他人ごと」ではなく、より一層従業員一人一人が「自分ごと」として捉えるべきことであると言えるでしょう。

 

 

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イラスト:速瀬 みさき

 

1993年よりホラー誌デビュー。漫画家として活動しながらエッセイ、イラスト、

デザインなども手掛ける。近著コミックスは、メイド喫茶にバイトで潜入取材漫画。

広告代理店勤務の夫を持ちながらも、マーケティングなにそれ?状態で執筆中!

 

公式サイト : http://www.nanacom.com/

Facebookページ : http://www.facebook.com/hayase.mi

用語解説:ソーシャルメディアマーケティングラボ

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■元記事 ・http://smmlab.aainc.co.jp/?p=14541


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