メリークリスマスを略してメリクリ、
あけましておめでとうをあけおめと略す、
全国5000万人の自称シティボーイのみなさんこんばんは、今井です。

クリスマスを過ぎると一気に年末ムードが加速するわけで。
それもそうだ、一週間もしないうちに年が明けるんだもの。

あけましておめでとうなシーズンなんだもの。

ところで何故あけまして「おめでとう」なのか。

みんなが心に留めているであろうこの疑問を徹底検証するよ。


おめでたい理由について。考えられるのは「数え年」という概念です。


日本ではついこの間、明治5年までグレゴリオ暦ではなく天保暦が用いられておりました。

いわゆる太陰暦というやつですな。

現在使われておるグレゴリオ暦でも実際の太陽の動きとの差を埋めるべく置閏法というシステム、いわゆる閏年が導入されておるわけですが、当時は「閏月」を導入しておりました。

何年かに一度、閏月を挿入して1年を13ヶ月にしちまうわけです。
つまり現在でも2月29日生まれの人は4年に1回しか誕生日がこないのに、一月丸々誕生日こない人たちが生まれてしまうわけです。

といった背景から日本では「数え年」と呼ばれる制度が普及しておりました。
生まれた年を1歳。正月を迎えればプラス1歳という節分に食べる豆を数えるときのアレです。

なんで生まれた時が0歳じゃなくて1歳なの? という疑問については、
そもそも中国から日本に元号が伝わった5世紀半ばの時点では0という概念が存在せず、
0の存在は6世紀になってようやくインド人が発見したと言われております。

江戸時代の頃には既に0という概念は伝わっていたとされておりますが、
電気通信もなく長らく鎖国しておった保守まっさかりの時代に、
改暦に伴う年齢計算方法を改めましょうってのは現実問題無茶な話だったんですなあ。

というわけでみんな一斉に1歳年を取るからあけまして「おめでとう」なわけです。

落語なんかだとたまに「新年の御慶言上し奉る」など仰々しい言葉で表現していることもありますが、本来正月というのは年が明けるだけのものではなく、慶事だったわけです。

ゆえに現在では「めでたくないやい! ぷんぷん!」などと仰る方も多いわけですが、
実際のところ慶事としての要素が薄れてきているのは事実なわけです。

だから新年の挨拶は別に「あけおめことよろ」でも何でもいい。
言葉遣いを正しなさいと指導されようが、好きに新年の挨拶をすればよろしい。


ちなみにお隣の韓国では近年満年齢化が進んでいるとはいえ発布されたのが60年代ということもあり数え年の人もまだ多いわけで。
そこらへんも頭に置いておくとまた新年の迎え方や見方も変わってくるかと思います。

中国の春節(旧正月)が異様に盛り上がるのもここらへんが絡んでいるので、気になったら調べてみてね。


以上、今井でした。