恐らく「オッサンの部屋」は随分長い間、いい大人達ファンのユートピアだったと思う。そこには僕らが大昔に失ってしまった子供時代の続きの物語があった。懐かしい匂いがあり、懐かしいスピードで流れる時間があった。
仲間外れも、貶められる人もいない。学歴も職業も収入も流石に全くの無関係とはいかないまでも、彼らの閉じられて完結した世界にあっては瑣末な問題に過ぎない。その社会的なしがらみの無さは殆ど奇跡的だった。
そういう人間関係が今この世界に存在しているんだという事実にどれだけ多くの人が救われていたか。

でも、もう全ては終わってしまった。

勝手な願望である事は百も承知だけど、やっぱり彼らの世界は彼らの間だけで消化される閉じられた世界であり続けて欲しかった・・・。