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気になる首都圏の不動産市況の動きと今後の見通しを分析します。
- 「2020年東京オリンピック開催決定」が首都圏のマンション市況に大きな影響を与えた
- 現在の首都圏のマンション市況は大きな岐路に
- 「相続税制度改正」も首都圏のマンション市況に影響を与えた
- 強気の姿勢を貫いていると、今後アダとなる危険性あり
首都圏の不動産市況の動き
2016年以降の不動産相場はどうなるのでしょうか。不動産の「買い時」や「売り時」がとても気になると思います。現在の日本は、国土交通省が発表した公示地価をベースに考えると、途中若干の上昇はあるものの、1991年を境にかなり低い水準で推移しています。ただここにきて、この低水準状態に多少の動きが見え始めてきました。変化が現れ始めたのは、2012年のアベノミクス以降です。安倍首相が打ち出した大胆な金融緩和策とその翌年に行われた、俗に言う「黒田バズーカ」によって、急激な円安や株価の上昇の影響を受け、不動産取引も活性化しました。
さらに首都圏のマンション市況に最も大きな影響を与えたのが、「2020年東京オリンピック開催決定」です。これにより首都圏、特に江東区や港区などの湾岸エリアの都市整備が決まり、首都圏近郊の新築マンションの値段が上昇傾向となりました。
しかしながら、現在の首都圏のマンション市況は大きな岐路に立たされています。2015年9月ごろまでの日本のマンション市況に影響を与えた大きな要素は、中国マネーの流入でした。
当時、中国は「爆買い」という言葉に象徴されるバブルの状態にあり、投資資金の行き場に困っていました。そんな中で、東京オリンピック開催への期待とアベノミクスによる円安効果、世界的に見ると日本の不動産価格に割安感があったことなどから、大量の中国マネーが日本の首都圏のマンションに投資されました。これにより、まだ日本景気の底上げがされていないにも関わらず、中国からの投資マネーに引っ張られる形で、2015年9月ごろまで首都圏のマンション価格は上昇していました。しかしながら、そのまま上昇が持続するには至りませんでした。
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