結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2023年12月12日 Vol.611
はじめに
こんにちは、結城浩です。
今回の結城メルマガは、先週の談話室の振り返りを行った後、2023年に結城が行った活動を時系列で振り返りたいと思います。もう12月、年末が近いですからね。
それでは今週もどうぞごゆっくりお読みください。
目次
- キャリアパスに思うこと - 結城浩の談話室
- 1月:テキストを数式に変換するWebアプリtextmathの作成と公開
- 3月:ChatGPTとの対話に夢中
- 4月:新刊『数学ガールの秘密ノート/数を作ろう』の刊行
- 5月:Blueskyの開始
- 6月:談話室の開始
- 7月:Mastodonを活用したWebサイト「結城浩のひとりごと」の構築
- 8月:講演会「数学ガールの特別授業」の実施
- 10月:玉川聖学院さんでの講演実施
- 2023年を総括してわかる三つの発見
キャリアパスに思うこと - 結城浩の談話室
結城は「談話室」という「ビデオをオフにした状態でZoomを使い、二人で自由におしゃべりするネット企画」を行っています。そこで交わされた対話は「ここだけの話」ということでプライベートに保たれ、公開はしないのですが、参加者の許可を得てネットで概要を公開しています。
◆結城浩の談話室
https://chatroom.hyuki.net/
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たとえば2023年12月9日(土)の「結城浩の談話室」では、暗号通貨に関わる技術研究をしている40歳の男性と二人でおしゃべりしました。技術を追求することと、他者への説明することとのバランスの話を中心に「伝える」ことについて情報交換ができました。またこの方はストリートダンス系の踊りにも造詣が深く、人に見せるために踊るだけではなく「身体のあり方を通じて自分を知る」という体験についても語ってくださいました。素敵な対話の時間を感謝します!
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さて、ここからは結城の話です。
ソフトウェア開発の仕事をしている人は誰しも、自分の「キャリアパス」について考えます。いや、ソフトウェア開発に限らない話かもしれませんね。結城自身も遠い昔に会社に勤めていたころ、自分のキャリアパスを考えることがありました。
具体的には、自分はこのまま技術的なことを追求していく仕事を続けるんだろうか。それとも……?という疑問を抱くということです。人によっては技術的なスキルを高め、専門性も高めていくという先輩がいました。また人によっては技術の第一線で活躍するというよりは人を管理する方向に進む先輩もいました。
私の場合はソフトウェア開発をメインとする仕事ではなく、「本を書く」という仕事の方にシフトしていったことになります。といっても、いまにして思えばそれほど突き詰めて考えてはいなかったですね。Webでも書いたことがありますけれど、ひょんなことから文章を書く仕事に移り、ひょんなことから本を書く仕事が始まったのでした。
結果として私は、いい感じで仕事を楽しく進める毎日を送っていますけれど、それは決して自分がすべてを前もってプランしたものではなかったと感じます。私は人間なので未来を読むことはできません。その都度その都度よかれと思った行動を行い、多くの人に支えられてきたのだなあと思わざるを得ません。感謝なことです。
多くの人がキャリアパスに悩んだり、自分の進む道で迷ったりするものです。もちろん私もそうです。「すべてを予見することはできない」というのはもどかしく悩ましいものですけれど、そのゆえにまた、自分の予想を超えた人生を送るチャンスもあるのかもしれないと思います。自分がコントロールすればいいというものではないという話ですね。
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「談話室」の参加には予約が必要で、現在は2024年1月分の申し込みを受付中です。以下からアクセスできます。
◆結城浩の談話室
https://chatroom.hyuki.net/
いますぐは申し込むつもりはないけれど、ちょっと関心はあるという方は「談話室通信」という無料ニュースレターにぜひご登録ください。申し込み開始のアナウンスがひと月に一回程度流れます。
◆結城浩の談話室通信(談話室の連絡をする無料ニュースレター、送信頻度はひと月に一回程度)
https://chatroom.substack.com/
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