ひら のコメント

>本作は「サブカル君が、オタクを生け贄に差し出すことで自らの幼児性を延命させ、何ら変わることのないままに女をもゲットする」物語だったのです。

なんだか『電車男』と比較したくなる構図ですね。
共通点は「へヴィなオタク性を切り捨てることでヘテロセクシャルの世界に加入する」という点で、相違点は、『電車男』の場合は主人公自身がへヴィなオタクだったため自己否定的な物語になったのに対し、『テッド』では否定すべきへヴィなオタクは主人公とは別の存在としていたため、他者否定的な物語になっているというところでしょうか。


ニコニコ動画に行って、岡田斗司夫さんが『テッド』を絶賛しているところを見てきたのですが、彼が褒めていたのは翻訳、特に吹き替え翻訳が素晴らしく、有吉の演技も素晴らしいという点と、『テッド』の主人公ジョンの『フラッシュゴードン』に寄せる感情が、岡田斗司夫さんが昔の出来の悪いアニメ(たとえばGガンダム)に寄せる感情とそっくりだという点でした。後者は要するに懐古趣味なんじゃないかなぁと動画を見ていて思いました。

自分自身と同じ懐古趣味を持つ人物を勝ち組として描き、自分自身と同じDQN趣味に満ちた『テッド』に岡田斗司夫さんが魅了されるのも当然だという気がします。

ただこの『テッド』の持っている文脈が多くの人に支持されるかというと、ちょっと疑問が残るのですよね。
今時のオタクたち・オタクコンテンツにとっては「DQN趣味」というのは既に衰退した古い表現だし、懐古趣味も古いものに向けた感情ですから、古いものと古いものの組み合わせに今時のオタクが魅了されるかというとなかなか難しそうですし、非オタクにとっては『電車男』も『テッド』も「一風変わった恋愛物」でしかないんじゃないかなぁという気がします。

ところで今回、「岡田斗司夫」をグーグル検索してみたのですが、彼は「クラウドシティ」とか「FREEex」とか、ブラック企業も真っ青な新興宗教じみた集団を作っているようですね。実に驚きました。ゲロ以下のにおいがプンプンすると言わざるを得ない。
彼が「オタキング」を自称し、オタクの専門家といったツラをしているのは、今どきのオタクにとっては不幸で迷惑なことなんじゃないかとさえ思いました。

No.1 131ヶ月前

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兵頭新児の女災対策的随想

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