どうも、ちょっとコメントしづらいですね。 或いはありそうな話、とも感じるけどアスカ派と綾波派の派閥争いとも解釈できそうですし。 ぼくは『電波男』以降の本田氏しか知らないのですが、いい機会なので敢えて彼を批判するとしたらどうなるか、ということで二、三、述べてみます。 まず『電波男』では「恋愛」とは「キリスト教」の作り上げた虚構である、とのロジックが語られます。が、ぼくはこの種の「なかった論」は、あまり好きではない。 キリスト教の布教まで日本に「恋愛」がなかったのかというと、(それに賛成する論者もいますが)ぼくにはそうも思えないからです。 ただし、本田氏の本は「学術書」ではなく、あくまで娯楽書として読者に新たな面白い視点を提供するものなので、本職の学者がデタラメを繰り返しているのとは、話が違うかとは思います。 第二に、ちらっとですがフェミニストに多少、親和的なことが書かれていた記憶があります。 女性性に極めて鋭く切り込み、批判している『電波男』ですが、フェミニスト自体の低劣さに対しては、あまり知識などはお持ちでないのだろう、と思います。 第三に、彼は「男性性」≒「マチズモ」に対する忌避感が極めて強い。 『草食系男子の恋愛学』の森岡正博氏が『電波男』を妙に評価していたけれど、恐らくそこにシンパサイズしたのだと想像できる。 が、本田氏の「DQNは悪だがオタクは善良」という考えには異がありませんし、「だが、女はDQNが好きだ」という主張を明快に持ったことこそが本田氏の手柄だとも思うので、「男性性を否定したから許せぬ」というものでもないと思います。 仮に彼がずっと評論活動を続けていたら、また賛否もあったでしょうが、ラノベも発表しなくなって久しいですし、諸行無常という感じですな。
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兵頭新児の女災対策的随想
(著者)
どうも、ちょっとコメントしづらいですね。
或いはありそうな話、とも感じるけどアスカ派と綾波派の派閥争いとも解釈できそうですし。
ぼくは『電波男』以降の本田氏しか知らないのですが、いい機会なので敢えて彼を批判するとしたらどうなるか、ということで二、三、述べてみます。
まず『電波男』では「恋愛」とは「キリスト教」の作り上げた虚構である、とのロジックが語られます。が、ぼくはこの種の「なかった論」は、あまり好きではない。
キリスト教の布教まで日本に「恋愛」がなかったのかというと、(それに賛成する論者もいますが)ぼくにはそうも思えないからです。
ただし、本田氏の本は「学術書」ではなく、あくまで娯楽書として読者に新たな面白い視点を提供するものなので、本職の学者がデタラメを繰り返しているのとは、話が違うかとは思います。
第二に、ちらっとですがフェミニストに多少、親和的なことが書かれていた記憶があります。
女性性に極めて鋭く切り込み、批判している『電波男』ですが、フェミニスト自体の低劣さに対しては、あまり知識などはお持ちでないのだろう、と思います。
第三に、彼は「男性性」≒「マチズモ」に対する忌避感が極めて強い。
『草食系男子の恋愛学』の森岡正博氏が『電波男』を妙に評価していたけれど、恐らくそこにシンパサイズしたのだと想像できる。
が、本田氏の「DQNは悪だがオタクは善良」という考えには異がありませんし、「だが、女はDQNが好きだ」という主張を明快に持ったことこそが本田氏の手柄だとも思うので、「男性性を否定したから許せぬ」というものでもないと思います。
仮に彼がずっと評論活動を続けていたら、また賛否もあったでしょうが、ラノベも発表しなくなって久しいですし、諸行無常という感じですな。