兵頭新児(著者) のコメント

兵頭新児 兵頭新児
(著者)

そうですね、みみずくの竜やボスボロットを例に出されたように、この種の「力自慢の巨漢」は、本当は主役だったのが、70年代辺りに「三番手」に追いやられたのだと思います(ポパイやマリオがブルーカラーだというのは要するにそういうことですよね)。
ただし、それでも『ゴレンジャー』の頃はまだ、居場所があった。
それが消失し続けたのがこの数十年です。

ただ、男性性に価値がなくなり続けるというのはどうでしょう。
「男性の歴史的意義はもう消失した」というのは80年代の渡辺恒夫(女装を研究していた人物)の言ですが、この頃の「女性メシア待望論」というのは今からするともう本当に古びたものになってしまっている。
ミソジニーというのはその意味で、本当に全てを失った女性の泣きながらの逆切れ……のようにぼくには思われます。
それはOVA的超越的美少女を産出していた80年代オタク文化に対し、ラノベ的「最終的には男の子の前で兜を脱ぐ」的ツンデレ美少女が一般的になったゼロ年代オタク文化という形でも表れています。もこっちは、その最終到達点ですよね。
男女のジェンダー差がいかに大きいかが、女性が男性の世界に入ってくれば来るほど露わになってきたのがここ数十年でしょう。
前にトランプ現象やブレクジットを例に出しましたが、リベラル的な「男女が何でもかんでもいっしょがいいんだ」的価値観はだんだんと後退し、また女性の家庭回帰が始まるのではないかとぼくは思っています。婚活ブームとか、多分、定期的に来るでしょうし。
また、それこそ震災が象徴的なように、危険な仕事はやはり、(別にやりたくもないけど無理からに)男がやることになる。国が貧しくなればなるほどそうした機会が増えていくんじゃないでしょうか。
それは、必ずしもいいことではありませんが(一番危険なことをさせられるのは弱者男性でしょうしね)、それでも今よりは幾ばくかはマシになるのではと思います。

No.4 80ヶ月前

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兵頭新児の女災対策的随想

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