すでにご存じかもしれませんが、bokukoui氏みたいに、結論ありきで実は自分の思い込みをもっともらしく書き込んでいるだけというような論調の人が、兵頭さんの『ぼくたちの女災社会』を槍玉に上げていますよ。具体的には、多賀太『男子問題の時代』(学文社、2016年)です。著者の多賀氏は関西大学文学部教授で、教育社会学者ですが、多賀氏によれば、兵頭さんが言うところの「女災社会」がもたらす様々な害は女災ではなく、「真の男」たちが優位する新たな男性支配の社会構造を維持・強化するために甘受すべき「コスト」なんだそうです。 フェミニストの学者にありがちといいますか、この多賀氏もなかなか興味深い議論を展開しています。専業主婦を男性優位社会の強固な支持者として位置付けるのはまだかわいいもんで、管理職を目指す上昇志向の女性を「名誉男性」呼ばわりしているくだりを読んだときは一驚しました。多賀氏の本は他にもツッコミどころが多そうなので、兵頭さんの視点から同書をぜひ取り上げていただければ幸いです。
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兵頭新児の女災対策的随想
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すでにご存じかもしれませんが、bokukoui氏みたいに、結論ありきで実は自分の思い込みをもっともらしく書き込んでいるだけというような論調の人が、兵頭さんの『ぼくたちの女災社会』を槍玉に上げていますよ。具体的には、多賀太『男子問題の時代』(学文社、2016年)です。著者の多賀氏は関西大学文学部教授で、教育社会学者ですが、多賀氏によれば、兵頭さんが言うところの「女災社会」がもたらす様々な害は女災ではなく、「真の男」たちが優位する新たな男性支配の社会構造を維持・強化するために甘受すべき「コスト」なんだそうです。
フェミニストの学者にありがちといいますか、この多賀氏もなかなか興味深い議論を展開しています。専業主婦を男性優位社会の強固な支持者として位置付けるのはまだかわいいもんで、管理職を目指す上昇志向の女性を「名誉男性」呼ばわりしているくだりを読んだときは一驚しました。多賀氏の本は他にもツッコミどころが多そうなので、兵頭さんの視点から同書をぜひ取り上げていただければ幸いです。