●司法試験の問題が事前にもれていたということが大きなニュースとなっています。

これは問題作成などを担当する「考査委員」の明治大学法科大学院の青柳幸一教授が教え子の20代女性に問題を教えていただけでなく、模範解答まで見せて細かく指導していたというものです。

漏洩させた理由が教授の女性に対する恋愛感情だといいますからあきれます。恋愛に歳の差は関係ないといってもこの教授は67歳です。教授にしてみればこの方法しか女性を振り向かせる手段がなかったのかもしれませんが、もちろんそんなものが認められるわけありません。この教授は学生たちの間では「女好き」で有名だったようです。

また教え子の方にしても法曹界を志すのであれば、ことの善し悪しくらい分かるだろうと思うのですが残念です。

司法試験は弁護士や検事や裁判官になるための試験です。知識ももちろん重要ですが、それ以上に大切なものは「正義を尊び」「不正を憎む」心です。

つまり教授に問題を教えてもらった女子学生は、それだけで法律家としての資格はありません。今後5年間は受験資格を失うということですが、こういう人には法律家になってもらいたくはないですね。

今回の事件はこの女性の答案があまりにも出来すぎていて不自然だったことから発覚しましたが、裏をかえせばもう少し適度に間違えるなどうまくやっていれば、疑われずに成功していた可能性もあったということです。

既に合格した法曹関係者の中で明治出身者の女性は疑われるのを避けるため出身校を公表するのを憚られることになってしまいました。一度こういう問題が起きると常に疑心暗鬼となり、試験制度自体の根幹が大きく揺らぎます。すべての受験生が納得できる説明と改善策を早急に発表してもらいたいものです。