教養論その23「言語能力における『想像力』とは何か?(前編)」(1,788字)
言語能力における「想像力」とは何か?
それは「行間を読む力」である。あるいは「空気を読む力」ともいえる。言語外言語を受け取る力だ。
そういう力のあるなしで、言語能力は大きく変わってくる。また、言語能力が変われば教養も変わってくる。すなわち、想像力を鍛えることは、そのまま教養を鍛えることにもつながるのだ。
ところで、日本語には「敬語」というものがある。これがなぜ存在するのか、考えてみたことがある。
そこで分かったのは、敬語には、もう一つの言語外メッセージが存在するということだ。それを受け取れるか受け取れないかで、教養というものも大きく変わってくる。
では、敬語における「言語外メッセージ」とは何か?
それは、「相手を敬う」ということだ。「私はあなたを敬っていますよ」というのが、敬語の言語外に込められたメッセージである。
「なんだ、そんなことは当たり前じゃないか」と思われるかもしれない。「そんな
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