ハックルベリーに会いに行く

世界的なプロダクトを生み出す日本の美的感覚:その3(2,187字)

2016/01/26 06:00 投稿

  • タグ:
  • 日本の美的感覚
ここからは、日本固有の美が生まれた前提条件をさらに詳しく見ていきたい。

まずは、日本の国土の「有限性」――つまり「狭さ」について。
日本は、いわゆる大陸ではなく島国である。しかも縦に長い(細い)ので、どんな場所からでも二日も歩き続ければ海に出る。
そして海は、そこで生きる人に「境界」というものを意識させる。その境界に日常的に接していると、人は「自分たちは外部からは隔絶された環境の中で、独特の文化を育んでいる」という意識を育ませる。

これが、島国は島国でも「大陸から遠く離れた絶海の孤島」では、こうはならなかっただろう。というのも、日本は島国でありながら、同時に「大陸に近い」という特徴を持つ。境界である海の、そのちょっと先にはもう大陸がある。中国地方や九州からは、晴れた日には遠くに中国大陸や朝鮮半島を見通すことができる。そうして実際、これらの国々とは有史以来頻繁に交流もしてきた。

そのため日本

ここから先は有料になります

ニコニコポイントで購入する

チャンネルに入会して購読する

  • この記事は過去記事の為、今入会しても読めません。ニコニコポイントでご購入下さい。

コメント

コメントはまだありません
コメントを書き込むにはログインしてください。

いまブロマガで人気の記事

継続入会すると1ヶ月分が無料です。 条件を読む

ハックルベリーに会いに行く

ハックルベリーに会いに行く

月額
¥880  (税込)
このチャンネルの詳細