ぼくはこれまで、『もしドラ』が出てから6年間、いろいろな活動をしてきたけれども、その中で分かったのは、ぼくには人気がないということだ。それが分かったときは、「では、人気を得るためにはどうすればいいか?」ということを考えてみた。そして、戦略的にそれを身につけようとした。あるいは、立てた戦略をもとに、いろいろ実践もしてみた。
しかし、そこで最終的に得た結論は、「ぼくには無理」というものだった。
人間には、向き不向きがある。それは一見、当たり前で、理解するのが簡単なことのように思えるが、しかしぼくは、これまでの人生の中で、その無理をなんとか通そうとしてきたところがあった。諦めが悪いというのもあるが、戦略を立てるのも得意だったから、どんなことでも「なんとかなるのではないか」という甘い考えがあったのだ。努力すれば道は開けると、子供のように考える癖がずっと抜けなかった。
しかしなが
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