PPM のコメント

ライトノベルの付加価値は絵あるいは音声だ。そういったライトノベルは、既に巷にあふれている。
ボイスドラマCD付、サウンドトラック付、イラスト冊子付……。
変わり種では、乙一氏の作品に人気声優の朗読CDをつけたもの、有川浩氏のショートショートに入浴剤を付けたものなんてのもあった。
ところが、それらの売行きがそんなに良いという話を聞かない。
まあ当然だ。ライトノベルに限らず、文庫本を買う客層は、「たかが本1冊に」1000円も2000円も使うのを厭うから文庫本を買っている。
では、値段を上げずに商品に付加価値をもたせる?
最近もっぱら使われている手法は、主人公を社会人にして、「仕事」を描くことだ。
こうすると、将来に迷う中高生たちに社会人のインタビューを紹介するような形になり、「雑誌性」とでも言うべき付加価値を持たせることができる。
ビブリア古書堂に代表されるこの手法は、以降も、MW文庫やダヴィンチ文庫あたりで一定の成果を上げていた。が、残念ながら新規参入は無理だろう。もうパイは埋まっている。
価格を吊り上げず、付和雷同せず、いかに「スイス時計のようなライトノベル」を生み出そうというのか、作家志望のじぶんには非常に関心がある。

No.4 119ヶ月前

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