この「ヘヤカツ流不動産投資術」は、もともと不動産物件――特に「部屋(ヘヤ)」というものに「未開拓の分野がある」「イノベーションの余地がある」と気づいたことから始めた。日本のマンションは、だいたいどれも似たような作りになっていて、個性がほとんどない。だから、一定の使いやすさはあるものの、他との差別化がしにくく、過当競争に巻き込まれる場合が多かった。
それに、建築家というのは意外に「生活」のことを知らない。例えば、コンセントがどの位置にあれば掃除がしやすい、などということも、当然のように考えているものと思いきや、実はほとんど考えないで作っている。
そのため、多くの部屋で、適当に四隅に配置されているケースがほとんどだった。おかげで、たこ足を何本も用意して配線がぐちゃぐちゃになったり、逆に使われないコンセントがタンスの後ろにひっそり佇んでいたりと、使い勝手が悪くなりがちだったのである。
そ
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