最近、日本テレビで放送が始まった「明日、ママがいない」というドラマをめぐって、大きな議論が巻き起こっている。それは、恵まれない子供を受け入れる養護施設の描き方が、現実とかけ離れていているからだ。そのため、差別を助長すると危惧した多くの人々が、ドラマでの描き方に反対の声を上げている。

ところで、そうした声とは別に、このような議論が巻き起こる背景には、現代の日本人が直面する「子供の価値をどうとらえるか」ということが混迷している状況があるように思う。
そこで今日は、そのことについて書いてみたい。


この世を決定する最も大きな概念の一つに「価値」というものがある。人間は、「価値観の奴隷」ともいえるほど、価値観に行動を縛られる。
人間の行動のほとんどは、その人の「価値観」によって決定づけられる。価値観に比べると、衝動だったり無意識といったものが行動に及ぼす影響はほんの僅かだ。

そんな重要な「価値」を生み出す要因