kh のコメント

最近の思考の流行なのかもしれませんが、何でもかんでも母親に理由を求めるのは浅はかだと思います。
第一に、岩崎さんは第二次世界大戦まで大家族の子育てだったから母親の育児の負担が軽く、
そのために愛情深く育てることができ、戦後は核家族になり負担増になったため、
母親がちゃんと子供を愛することが出来なくなり、その結果「非モテ」(?)になったと主張されていますが、
『パラサイトシングル』という著作を書かれた家族像研究の第一人者のお話では、
そもそも、子供を愛する、愛情というものが戦後に生まれた概念であって、
それ以前は、子供は家の後継者や労働力であったと言われています。
私は、その考察のほうが正しいと思います。
「モテる」から恋愛できる、結婚できるというのも、戦後に生まれた概念だと思います。
なぜなら「自由恋愛」そしてその末の結婚というものが、わずか50年前くらいから盛んになったのであって、
それまでは、ほとんど恋愛などしたことがない、ほとんど初対面の男女が見合いで結婚するということが一般的でした。
実際、私の祖父母や叔父叔母などを見ても、それは分かります。
以上のことから、「モテる」ということ自体がここ数十年に出来た新しい概念であって、
戦後の核家族化の結果、母親が子供を愛せなくなり、その結果「非モテ」が増えた、
という岩崎さんの主張は、いささか見当違いの思考であると思います。

No.4 141ヶ月前

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