「本質的に生きる」ということが、ぼくがこれまで生きてきた中で培ってきた価値観である。それには理由がある。ぼくは元々本質的な生き方をしていなかった。しかしそこに少なからぬ違和感はずっとあった。そしてその違和感を拭うために「どう生きればいいのか?」ということをずっと考えてきた。

そのため、あれこれと試行錯誤してきた。そんな中、引越しを機に大きなヒントをつかんだということは以前にも書いた。ぼくはこれまで住む場所を軽視してきたわけではなかったが、しかし「住み方」というものはおざなりになっていた。それを大きく見つめ直すきっかけが、37歳のときの引越しにあったのだ。

なぜかというと、引越した先がわずか18平米の狭いワンルームマンションだった。そのため必然的に、「住まい方」を工夫せざるをえなかった。ぼくはそれまでにも狭い部屋に住んだことはあった。しかしそのときにはまだ若かったので、工夫をしなくてもなんと