「めめめのくらげ」を見た。

まず、あらかじめ断っておきたいのは、ぼくは映画(とくに実写)を、「役者が演技するのを撮ったドキュメンタリー」としてとらえている、ということだ。何よりも好きなのは役者の演技で、ストーリーその他は二の次だ。だから、実写とCGを合成した作品は、あまり好きではない。

実写とCGを合成することの弊害は、役者の演技に興醒めしてしまうことである。
例えば、「めめめのくらげ」では主人公の少年とCGで作成されたキャラクターである「くらげ坊」とが抱き合うシーンがあるのだが、それを見ると、どうしても少年役の役者が本当はくらげ坊と抱き合っていなかった、という事実が気になってしまうのだ。

撮影時、少年役の役者はそこにくらげ坊がいるものとして抱きしめる振りをしただけだ。それは、ぼくが見たいドキュメンタリーとは違う。役者がそこに実体のあるものを抱きしめているのと、後で合成するものを抱きしめる振りをす