石原莞爾と東條英機:その41(1,897字)
関東軍は、満州事変の成り行きを見ながら、満州国の建国と、そこにおける溥儀の皇帝擁立を決めた。つまり満州は、日本に組み込むのではなく、またその統治下とするのでもなく、独立国として存在させ、その権威づけに溥儀を利用しようとしたのだ。
溥儀とは誰か?
愛新覚羅溥儀は、清の最後の皇帝である。いわゆるラストエンペラーだ。1906年に生まれ、1967年に亡くなる。生まれたのは最後の封建国家で、多感な時期に革命や戦争を経験し、20世紀後半の平和の中で亡くなった。まさに激動の生涯だったといえよう。
溥儀は、1908年にわずか2歳で清の第12代皇帝に即位する。が、1912年の辛亥革命で清が倒れたことにより退位させられる。このとき6歳だった。2歳で即位し、6歳で退位するのだから、なんともいえないジェットコースターだ。
その後、中国の政局が二転三転するに連れ、立場を翻弄させられる。次第にヨーロッパ各国が中国を実
この記事の続きを読む
ポイントで購入して読む
※ご購入後のキャンセルはできません。 支払い時期と提供時期はこちら
- ログインしてください
購入に関するご注意
- ニコニコの動作環境を満たした端末でご視聴ください。
- ニコニコチャンネル利用規約に同意の上ご購入ください。
コメント
コメントを書く