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石原莞爾と東條英機:その31(1,747字)

2024/01/15 06:00 投稿

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板垣征四郎は、陸軍士官学校を16期生として1904年10月に卒業し、すぐ日露戦争に参加する。

日露戦争は、1904年2月に始まり1905年8月に終わる。だから、当時はちょうど中盤だった。この年度の陸軍士官学校生は、日露戦争のために卒業を半年早めた。そういう非常時の中での卒業だった。

明けて1905年3月、満州・奉天で行われたロシアとの戦闘(奉天会戦)に参加した陸士出たての若き板垣は、すねに銃弾を受ける大怪我を負う。また、この会戦で仙台幼年学校時代の恩師で、後に妻となる女性・大越喜久子の父でもあった大越兼吉が死亡する。

ちなみに日露戦争が起こったのは、日清戦争に勝利した日本が中国から得た満州の鉄道を運営する利権を、ロシアが狙ったためだ。つまり、植民地争いのようなものである。
その意味で、中国人、あるいは満州人は蚊帳の外だった。外国同士の戦争が自国で行われるのだから、現地民としてはたまったもの

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