庭について:その26(1,653字)
18世紀末――1790年頃から庭園における「ピクチャレスク」の概念についての再定義、再解釈が行われる。この議論を先導した人物は3人いて、ウィリアム・ギルピン、ユヴテイル・プライス、リチャード・ペイン・ナイトだ。
このうち、まずはギルピンから見ていく。ギルピンは造園家ではなく、評論家兼文筆家であった。彼の代表作は『ワイ川紀行』という本で、これはこの頃流行り始めていた旅行のガイド本でもあるのだが、その中で縦横にピクチャレスクについての議論を展開している。
そうして、ワイ川周辺の奥深い景観を引き合いに、ランスロット・ブラウンの庭の底の浅さ=「非ピクチャレスク性」を批判している。そのため、ギルピンの推奨する「ピクチャレスク」な景観のお手本には、ワイ川があった。
では、ワイ川はどんな川か?
Wikipediaに、その多様な景観が掲載されている。
ワイ川は、もちろんとて
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