これを書いていて思い出したのが、ぼくが最初に庭に目覚めたのは『ドリトル先生』を読んでいたときだった。それも、『ドリトル先生航海記』を読んでいるときだった。
ぼくは小1のときに母に勧められて『ドリトル先生』を読み始めた。最初に読んだのはシリーズ第1作の『アフリカ行き』だったが、一応読み終わりはしたものの、難しくて面白いとは思えなかった。まだ幼かったのだ。
そのときは挫折したのが、あらためて小3で『航海記』に挑戦した。すると今度はすらすらと読めた。そしてとても面白かった。ぼくは夢中になって読んだ。そしてこの本が一番のお気に入りとなった。そればかりではなく、ぼくが生まれて初めて完読し、理解できたいわゆる「小説」となったのだ。『ドリトル先生航海記』はぼくの小説の原体験である。
面白かった理由はいろいろあるが、一番はドリトル先生の家の描写に魅入られたことだ。普通は「航海記」なの
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