思えばマンガがマンガ家を最も消耗させたのは1970年代後半だろう。小林まことの『青春少年マガジン1978~1983』という作品があるが、これは涙なしには読めない当時のマンガ家の壮絶なドキュメンタリー(回想記)なので、ぜひ読んでほしい。
このマンガを読むと、そもそも当時のマンガ家は「消耗されて当然……」という過酷な環境の中にあった。そうした環境が「前提」だったので、マンガ家も消耗されることを覚悟しながら描いていた。
取り分け、ギャグマンガを描いていたのは20代前半の若者が多かったから、まだ分別がついていない分、そうした覚悟を持ちやすいというところがあった。後先を考えず、今この瞬間マンガに全てを捧げようとする傾向が強かった。
1970年代後半に20代前半ということは、年齢的には1950年代後半生まれということになる。小林まことは1958年の生まれだ。197
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