50年代から60年代にかけて、日本ではモダン・ジャズがブームになった。モダン・ジャズというのは、いわゆるマイルス・デイヴィスが創始し、極めたジャンルのことだ。
タモリは1945年の生まれで、福岡で育った。1958年に中学生となるが、その頃からラジオばかり聞いていた。おそらくそこでモダン・ジャズ、あるいはマイルス・デイビスと出会ったのだろう。
一浪後の1965年(20歳になる年)に早稲田大学に進学。モダン・ジャズ研究会に所属し、トランペットを吹く。ところが、演奏の腕はいまいちだったため、得意のトークを活かし、専属の司会者として活動する。
このモダン・ジャズブームというのが、現代からはなかなか理解しにくいところがある。ぼくは1968年の生まれだが、ぼく自身が育った頃(1970年代)にはもう全くの下火になっていた。
それはビートルズの影響だ。ビートルズは1960年代の前半から日本でも本格的なブー
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