マンガの80年代から90年代までを概観する:その12(1,631字)
人間は「映像のスイッチング効果」に無条件で魅入られる。しかし、スイッチングは現実にはない。人間の目は基本的に一つしかなく、自分が移動すれば視点も切り替わるが、しかし他のカメラ(目)に瞬間的にスイッチすることはない。
そのため、スイッチングは現実の模写ではない。通常、人間は現実の模写にこそ惹かれ、逆に模写でないものはなかなか受け入れられない性質があるから、これは不思議なことだ。模写ではない「スイッチング」は、受け入れられるどころか、マンガでも映画でも人を惹きつける一番の魅力となっている。
なぜなのか?
結論からいうと、これもある意味「現実の模写」だからである。ではどこが「現実の模写」かというと、我々は現実世界で夢を見る。「夢だから現実ではない」という言い方もできるので表現が難しいところなのだが、とにもかくにも夢を見る。
その夢の中で、人の視点はスイッチングしている。夢を見ている間、脳内には実
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コメント
コメントを書く(ID:12768952)
がんばれ元気の最後の試合を思い出した。あれも夢っぽい
(著者)
>>1
たしかにそうですね!ディテールがとらえられるようでとらえられないので何度も読み返しました。