ここまで「知的な営みとは何か?」ということの本質について考えてきた。「知的」の仕組みを分析することで、その営為を阻害するボトルネックを見つけ出し、それを取り除くことで生産性を飛躍的に向上させることを目指してきた。
ところで、我々は今、大きな社会の変革のただ中にいる。そこでは、かつてないほど「知的生産性」が求められているが、それ以上の大きな変化は、そこでいう「知的」の定義も、これまでとは大きく変化しているということだ。
その変化とは、一言で言うなら「機械」から「人間」へ――だ。これまで、機械は人間よりも性能が劣ってきた。だから、人間に機械以上の働きが求められていた。
例えば、機械の記憶力が悪かった。だから、人間には機械以上の記憶力が求められた。あるいは、ロボットは計算力が弱かった。だから、人間には機械以上の計算力が求められた。
そんなふうに、人間にも機械的な能力が求められていた。だから、教育
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