ぼくはかつて「部屋活」なる本を出していて、「自分は人よりは物が少ない」と自負していたところもあったが、それでも今回の引越しは大変だった。

誤算だったのは、収納家具が想像以上に多いことだった。
ぼくは収納が得意で、前の住まいには大量の収納家具があり、見た目はきれいに整頓されていた。しかしそれが、かえって膨大な数の物を収集する結果につながった。あまりに収納が上手だったので、物が増えていたことにすら気づかなかったのだ。

それが引越しで発覚した。荷物をまとめていると、使わないままきれいに整理されていた膨大な数の物とそれを収集していた収納家具の数々が顕在化してきたのだ。
そういえば、「部屋活」でも「収納家具は悪」ということをしっかり書いていた。しかし何のことはない、自分が実践できていなかった。だから引越しで苦労する羽目になった。今は引越し先の部屋で膨大な数の収納家具に囲まれ、途方に暮れているところで