五つ目の情報革命は「電波の発明」である。特に、ラジオとテレビの発明は、人間社会のありようを大きく変えた。
どう変えたかというと、情報を、これまでよりはるかに遠く、はるかに短時間に送れるようになったのだ。
これまでの「印刷物」という「紙に書いた字」の情報伝達手段では、どうしても物理的な限界があった。物理的な限界とは大きく三つ、時間の限界、距離の限界、量の限界である。
例えば本というのは、書いてから読者の手元に届くまでにどうしても時間がかかった。新聞もそうだ。それは瞬時に届かなかった。そこにどうしても「時間の壁」が立ちはだかった。
そして時間の壁と同時に、距離の壁も存在した。印刷物は人の手で運ばれるため、遠ければ遠いほど時間がかかったのだ。もちろん、遠すぎて運べないところもあった。
さらに、量の壁もあった。手紙も本も、情報が多ければ多いほど、それを書き記した紙は物理的に大きく、重くなる。そのた
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