新しいタイプの被搾取層が誕生したわけ(前編)(1,918字)
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ぼくがお笑い学校で教えていたときの生徒には、いろいろ考えさせてくれる人がいた。何を考えさせてくれたかというと、「知能格差」だ。
ぼくはそれまで、知能の低い人とあまり触れあったことがなかった。しかし、生徒には知能の低い人が大勢いたので、いろいろ考えさせられることになった。
中でも取り分け印象的だったのが、バイトが忙しくて宿題ができず、満足に授業を受けられなかった生徒だ。聞けば、その生徒は学校の授業料を払うためにバイトをしているのだという。しかしそのバイトが忙しすぎて、宿題ができない。宿題ができないから、満足に授業が受けられない。結果的に、せっかくのバイト料をそのまま学校に差し出すことになっていた。しかも、それを疑問に感じていないのだ。
彼に限らず、多くの生徒が多かれ少なかれ、そういう「被搾取者」だった。この搾取構造は、彼らが「騙されている」というよりは、自ら進んで生け贄になっている。そういう
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