台獣物語22(2,238字)
22
体育館を出たぼくらは、裏門から学校の外へと出た。すると、そこには白塗りのセダンが停まっていて、ぼくたちが来ると、中から運転手の人が降りてきて後部座席のドアを開けてくれた。
ぼくとエミ子は、おずおずとそこに乗り込んだ。学は、前に回って助手席に座った。
そうして、車は出発した。聞くと、その山神という人は、カジノホテルのオーナーの一人ということだった。
米子市の西隣に、境港市がある。ここは、台獣が現れて以降、米子とはまた違った形で発展していた。
台獣出現以来、観光都市として発展した米子に対し、獣道から離れている境港は、それに少し後れを取るような格好となった。そうして、地価などは安いままで推移していた。そこに目をつけた外国の投資家たちが、ここにカジノホテルの建設を計画したのだ。
境港も、台獣到来以降、経済は壊滅的な状況にあった。そのため、これを立て直したいと考えていた市政がこの計
この記事の続きを読む
ポイントで購入して読む
※ご購入後のキャンセルはできません。 支払い時期と提供時期はこちら
- ログインしてください
購入に関するご注意
- ニコニコの動作環境を満たした端末でご視聴ください。
- ニコニコチャンネル利用規約に同意の上ご購入ください。
コメント
コメントを書く