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* 堀潤のテレビでは言えない話 vol.10 *
~「夜明けのブラインドの向こうに見える希望」の巻~
発行:8bitNews 2013.6.3 (毎週月~火曜日発行)
http://www.facebook.com/8bitNews.HORIJUN
http://twitter.com/8bit_HORIJUN
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今週もアメリカ西海岸で取材を続けています!
特にシリコンバレーでは、未知のデバイスに様々遭遇。新しい技術やアイデアに触れると心が躍動しますよね。今回は映像付きでロケしてきたので、いつもブロマガを購入してくださっている会員の皆さん向けに現地ルポをムービーで間もなく公開します。取材費用を支えてくださり、本当に有り難うございます。
シリコンバレー北部レッドウッドシティには、スマホアプリでもおなじみのエバーノートの本社があります。ここでは自動車メーカーのホンダが参加して、ハッカーたちによるソフト開発コンテスト「ハッカソン」が開かれていました。西海岸などに住む約100人のハッカーたちが集まって独自の新しいサービスを開発、発表します。こちらの模様も後日レポート予定!日本のものづくり産業も、進化に向けて試行錯誤を続けています。次世代型イノベーションとは何か、僕もとても興味をもって注視しているので、みなさんも乞うご期待。
さて6月12日(水)夜、「講談社 現代ビジネス×8bitNews ぼくらのジャーナリズム学校」というパネルディスカッション&ワークショップイベントを開きます。ゲスト講師はジャーナリストの牧野洋(まきのよう)さん。元日経新聞記者で、海外特派員として活躍後、日経ビジネスや日経新聞の編集委員を経て独立、米カリフォルニアを拠点に発信を続けてきた方です。現代ビジネスの主催で、牧野さんと堀とでパネルディスカッションをした後、参加者の皆さんとワークショップをします。「個人による発信の時代、何をどのようにして発信すればよいのか」。すでに申し込みを頂いていますが、関心のある方はぜひご参加ください。まもなく正式リリースしますが、希望者はぜひこのアドレスまでご連絡ください。→hori@8bitnews.org
Google+のページも開設されました!→http://gplus.to/8bitNews
さて! 今月も前置きが長くなりましたが・・・
今号のコンテンツはこちら!↓
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├○ 堀潤のテレビでは言えない話 vol.10:2013.6.3
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├○ 01.【堀潤のソーシャル日記から】
├○ 第1回 僕らがメディアを持つということの可能性
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├○ 02.【政治対談】
├○ マスメディアが報じない本当の○○
├○ 第9回 「96条改正を争点にしたくはないけれど・・・民主党の本音」
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├○ 03.【ルポルタージュ】
├○ 次世代メディアへの創造力+α
├○ 第9回 「Landscape×Media 建築が変わる 風景をメディアに」
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├○ 04.【メディア批評】
├○ そうだ!ニュースを語ろう
├○ 対談 「堀潤×元木昌彦(元オーマイニュース編集長)市民メディアの失敗学」
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├○ 05.【オンライン講座】
├○ そうだ!メディアを創ろう
├○ 第9回 「インタビューをしてみる」
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├○ 06.【告知】今週のスケジュール& お知らせ
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▼前回「Vol.9」へのリンクはこちらです。
[リンク] http://ch.nicovideo.jp/horijun/blomaga/ar245029
未読の方は併せてお楽しみ下さい。
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┗■ 01.【活動日記】堀潤のソーシャル日記
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このコーナーでは、1週間の堀のつぶやきから3本を選んでさらに深堀り。
毎日新聞「MAINICHI RT」 の連載と連動しています。
NPO法人代表として、そしてジャーナリストとしての堀の1週間です。
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【@8bit_HORIJUN 5月22日(水)】
会社員女性が撮影したこの動画がかなりの勢いで、今、RT、いいね!されています。リンクは8bitNews→「2013.4.13に発生した地震で震度6弱の揺れに襲われた兵庫県洲本市の今 」 http://8bitne.ws/10kRDR0
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僕が仲間と去年6月に立ち上げた市民投稿型ニュースサイト8bitNewsにアップロードされたある動画が、瞬く間にSNS上で拡散されていった。動画を投稿したのは名古屋市に住む30代の会社員女性。スマートフォンで撮影した兵庫県洲本市を訪ねた際の町の様子だ。
今年4月13日早朝、洲本市が位置する兵庫県淡路島周辺がマグニチュード6.3、最大震度6弱の地震に見舞われた。阪神淡路大震災以来の規模の大きな地震で、周辺の5府県では30人以上が重軽傷を負い、8800以上の建物が損壊という被害を受けた。
投稿した女性はインターネットのサイトで今も淡路島やその周辺で震災の爪痕が残されている事を知り、自分の目で確かめたくなって現地を訪ねたという。彼女は持っていたスマートフォンで現場の様子を記録した。僕自身、4月の地震で淡路が今どうなっているのかよく知らなかった。日々の仕事に謀殺される中で、現地に足も運べていなかったのでありがたいと思い、映像を見た。
大型のショッピングモールなどが連なる大通りから一歩入ると、細い路地に囲まれた木造家屋が連なる住宅街が広がっていた。撮影者の目線でスマホのカメラが現場の実態を捉えていた。古い家屋の大半は大きく損傷しており、ブルーシートで屋根を覆った家も目立つ。壁が崩れ落ち、地震の揺れで屋根から落ちた瓦が今も散乱している家もあった。
投稿者の女性は現場の状況についてこうコメントしている。「建物には『危険』の赤い紙や『要注意』の黄色い紙が貼られていました。『要注意』と書かれた紙が貼られているお宅から、人の声もしていたりして、離れたいけど離れられない、どうしようもない思いがそこにあるような気がしました」。 数字だけでは見過ごしてしまいがちな現場の温度。スマホを使った個人の発信が僕に見えなかった震災被害の実態を見せてくれた。調べてみると、梅雨の時期を迎え現場では急ピッチで屋根の補修や瓦の吹き替えなどがなされているものの、東日本大震災の復旧・復興で職人達が東北地方に出向いており、数が足りないという声を聞いた。スマートフォンが捉えた2分あまりの短い動画が、現場で支援を待つ人々の存在を知る入り口となった。
【@8bit_HORIJUN 5月24日(木)】
ピーター・バラカンさん。穏やかにズバッと本質をつく語りが魅力的。明日夕方6時半からTOKYO FMで。
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音楽評論家のピーター・バラカンさんが司会を務めるラジオ番組に出演した。ピーターさんは東京電力福島第一原発の事故発生後しばらくのテレビ報道について、「本当のことを言っていないのではないか」と疑問やもどかしさを感じていたと語り、極めて抑制された発信の舞台裏について聞かれた。
「パニックを引き起こさないために慎重な安全運転を」という号令のもと、NHKでは特に、「100%裏がとれないものは放送できない」という平時のルールに則った報道を徹底した。「メルトダウンという言葉は使わず、炉心溶融で統一」などと、スタジオで使う文言一つ一つについても、政府や電力会社の発表文に沿う形で極めてデリケートに扱われた。玉石混交ながら現場からの一次情報も含まれていたネットメディアとの乖離がより顕著になった。特に国境を越えて海外と繋がるソーシャルネットワーク上では、米軍や政府関係者の証言でさえ、一般個人が触れることができた。情報の流れはもはや一方通行ではない。川上から川下へという従来のメディア環境は変化した。現場からの一次情報に僕ら職業メディア人がどのように向き合うのか。ジャーナリズム2.0とも言える更新作業が必要だ。
【@8bit_HORIJUN 5月25日(金)】
復興庁・政策調査官の藤沢烈さんと双葉町をはじめとした福島県浜通りの復興支援策について話し合った。未だ避難を余儀無くされ、コミュニティが分断された人々へどう情報を伝えるのか。
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藤沢氏はかつてマッキンゼーで経営コンサルタントを務め、現在は復興庁の職員として原発事故からの復旧・復興を目指す福島県の支援にあたっている。僕ら8bitNewsの活動を知り、ともに何か出来ないかと前々から関心を寄せてくれていたという。
復興庁の仕事とは別に、烈さんが自身の活動として進めているプロジェクトがある。主に双葉町への情報支援。町民おおよそ6900人の半数近くが福島県外での避難生活を続け、40%以上が複数の場所に家族が分かれて生活せざるを得ない状況だ。役場も分断された状況で、町民たちとコミュニケーションがとれない点に頭を悩ませている。補償や支援策など大切な情報を郵送で伝えられたとしても、避難先でそれぞれがどのような課題を抱えて暮らしているのかが把握できていない。
2年の歳月が経ち、復興・復旧に向けた最大の課題は「不可視化だ」と言う。社会の関心が薄れ、避難者本人もストレスを抱え、周囲にSOSを出す気力も次第になくなっていく。
今こそメディアの力が問われている。分断され孤立したまま個人が課題を抱え込み、立ちゆかなくなっている状況があるのであれば、手を差し伸べなくてはいけない。「個人の発信力を活用できないか」。僕らができる復興支援。メディアを使った新たな試みに着手してゆきたい。
講演や講師の依頼なども受け付けています
→hori@8bitnews.org までぜひ!
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┗■ 02.【ルポルタージュ】
マスメディアが報じない本当の◎◎
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テレビでは言えない話、というタイトル通り「テレビでは扱いづらい」
という理由で、なかなか放送されない話題もたくさんある。
国家や大企業を敵にまわしがちなテーマについては、局側の判断で
ニュアンスが弱められたり、企画そのものが採用されなかったりする場合もある。
このコーナーでは、そうしたマスメディアが報じない現場の実態をルポ。
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第9回
「憲法96条改正で自民が狙った 民主分断の行方は 」
自民党の古賀誠元幹事長が、共産党機関紙「しんぶん赤旗」のインタビューに応じ、憲法改正の発議要件を緩和する96条の改正について「絶対にやるべきではない」と強く反対したことが話題になった。元自民党幹部が赤旗に登場するのはきわめて異例。自民党の森元総理がただちに反応し、「憲法改正はやっておくべきだ」と96条改正の必要性に言及したものの、古賀氏の発言に対しては「(第二次大戦で父親を失った)遺族だし、日本遺族会の会長を務め、国のために戦った家族を一生懸命守ってきた。普通の議員とはちょっと違う特別な思いがある」と一定の理解を示し、党内への波紋を和らげようとコメントした。
安倍総理自身は96条の改正について、「何が何でもどんどん突破していこうというものではない。国民とともに進めたい」と、ここへきて慎重姿勢に転じている。NHKの5月初めの世論調査によると、「憲法を改正する必要があると思う」と答えた人が43%と、6年前の調査とほぼ同じだったものの、96条の発議要件の緩和については賛成が26%、反対が24%と拮抗、47%がどちらとも言えないと回答し、さらなる議論が必要な現状が浮き彫りになった。高市早苗・自民党政調会長は、96条の先行改正を夏の参院選の公約に盛り込まないことを示唆している。 参院選で思わぬ逆風になるのでは、と自民もトーンを落としている。
政権交代後、安倍総理が早々と憲法改正を訴えた最大の理由は、民主党の分裂を狙ったものだという見方が強い。前原前代表をはじめ民主党内の保守系議員を刺激し、民主に揺さぶりをかけ、夏の参院選での大勝を狙ったとみられている。しかし足下をみると、連立を組む公明からの反発や、橋下・日本維新の会共同代表の慰安婦問題の発言で、憲法改正に積極的な姿勢を示す日本維新の会に対する求心力が低下するなど、憲法改正に向けた世論形成に対して足場が揺らいでいる。トーンダウンした自民に対しては、「本当に憲法改正に本腰をいれて取り組むつもりはあったのか?」と改正に前向きな識者達から不満の声があがっている。
一方、民主党は先月31日の憲法調査会の役員会で、「(現行の)96条には合理性がある」として自民党との違いを強調、参院選に向けた公約案を了承した。当初は「96条の先行改正に反対」とする強い姿勢を打ち出したものの、民主党内の保守に配慮し、「合理性がある」という表現で分裂を避けた形だ。
民主党内では、実際にこの憲法改正に関してどのような認識で各議員が動いているのか。広報委員長の鈴木寛参議院議員を直撃した。
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◆争点化する「憲法改正」に対する警戒強める
(堀)
「え、憲法改正って本当に争点になるんだっけ」とか「経済じゃないのか」とかいろいろと声が聞こえてきます。僕が自分のニコニコ生放送で約1000人にアンケートをとってみました。反対52.7%、賛成31.6%、わからない15.7%でした。
半数以上の方がハテナを浮かべる感覚ってのは、そんなにずれてないと思うんですよね。こういう中でですよ? 争点が成り立つか成り立たないかわからない状況で、野党として巻き込まれていていいんですか?
(鈴木)
いやだから、巻き込まれないようにどうするかっていうことですよね。
(堀)
ええ、どうしていきましょう?
(鈴木)
これもう、とにかく記者会見で争点化する時ってどういう風にするかというと、結局記者の皆さんが、上から言われて「このコメントだけとってこい」と。で、コメントするまでもう絶対帰ってくるなみたいなことがあるわけですよね。で、一応ね、うちの議員ですらですよ、一回目とか二回目聞かれたときは、それはノーコメントはノーコメントだし、答えられないものは答えられない、と言うんですよ。でも、だけども本当にしつこくしつこく・・・まぁ僕とかはなんとかそこを乗り切るんだけど、もっと情に厚い議員は、やっぱり最後落ちちゃうっていう感じなんですよね。
(堀)
仙谷さんとか?
(鈴木)
(笑)涙ながらにね、いやこれコメント取れないと帰れないんです、とかって言うとノーコメント以外のイエスとかノーとか言ってくださいよ、みたいな話で、結局答えちゃいますよね。で、そうするとその記事だけが、例えば40分間記者会見しても、我々が発信したいことはまったくオミットされて、とってこいと言われたコメントだけは捉えて、民主党の細野幹事長はこう答えた、っていう。コメント取るまで帰れないでしょ? で、記者会見で取り損ねたら、まぁ、夜討ち朝駆けといってですね、家の前で立っててですね、また取り囲まれてですね、僕らも寒い中でお付き合いしましたよ、そりゃね。で、まぁ、お付き合いしないとまた何書かれるかわからないから。で、まぁ近所の人に、なんか怖がられたりして、なんか不審な記者がいっぱい、不審な人がいっぱいいて、みたいな。やっぱりそこのしつこさにまぁ負けちゃうみたいなところもあるしね。ただね、僕は記者会見でも二年間、ある種対峙してきました。
(堀)
なるほど。そういう意味でいうと、先ほどの憲法の話に戻りますけれども、まぁこれは絶対自民党がこの勢いのままだと明らかに憲法の話をですね、争点にしてくるわけですよ。これに対して、じゃあ民主党は具体的にはどのようにして対抗していくのか?
(鈴木)
土俵が設定された以上は、我々の主張を理路整然とだけじゃなくて、やっぱりきちっと説明していくしかないでしょうね。今、かなり論戦が始まってきていますけども、例えばね、あんまり今、世の中に出てない話としていえばですね、要するに96条に関して、憲法改正の発議要件を、二分の一または三分の二どちらにするのか、まぁここが問われているわけなんですけども。
(堀)
要は改正しやすくするために、その最低条件の母数を緩和して、それで96条で、仕組みを変えてしまえば最終的には憲法9条であったりだとか、本丸の部分を変えるのに最大勢力である党やグループが着手しやすくなるというのが、見立てですよね。
◆違憲状態で憲法改正の議論はできない
(鈴木)
そういうことですね。でね、僕らは憲法改正をアジェンダにしたくないですよ。したくないけど、そこで沈黙していたらですね、結局それは沈黙してるとか、あるいは主流を外れた人の話を聞いて、バラバラだというようなことを言われるわけですね、そこにはやっぱりちゃんと言っていかなきゃいけないんだけど、その三分の二と二分の一の話なんですけども、そもそも、その三分の二の一つ一つの議席って、5対1なわけですよ。私は東京選挙区ですけど。そうすると、その、やっぱり一票の格差の是正っていうのが、無い中で、それを三分の二集めようが二分の一集めようが、それって全く無意味ですよね。
(堀)
なるほど。違憲状態のままでは数を数える土台がまったく成り立ってないですからね。
(鈴木)
土台がずれてるからね。だから結局ね、憲法の話っていうのは、特にやっぱり国なりを決めます。で、そこにさらに国民の生命と財産っていうものを決めていく預かっていくってのが政治だってときに、一票の格差が五分の一だっていうことは、東京の人の人権だったり命だったりっていうのはね、五分の一しか重要じゃないって、こういう話なんですね。で、まさに国の根幹を決めるような話が、五分の一の代表しか送っていない。そんな国会で決めていいんですか、みたいな割とそもそも論みたいな話とか、ストーンと今飛んでいますよね。
で、ただ単に三分の二、二分の一、みたいな話に今なっててね。やっぱりこういう話もちゃんといろいろ熟議をする中でしっかり正していきたいし、だからちゃんと0増5減で割ることなく、その定数是正をちゃんとやりましょうと。
こういうことこそこちらはアジェンダだと思って設定したわけですね。で、さらに言うと、野田さんは自分の政治生命を賭けて、っていうか民主党の政治生命を賭けてですね、0増5減は当たり前だけどそれだけで終わらせてはいけない、と。まさに80の定数を変えることと、同時に一票の格差をなくすことと。そういうことで総選挙になったと。しかしそのことも風化してますよね。
そのことを今国会でもまさに細野幹事長がいろいろ提案しました。そして法案を提出もしました。しかしその法案はまったく、その、吊るし下ろすという言い方をするんだけれども、要するに委員会に審議の付託もいまだにされてない。しかしその事実がどこまで伝わっているんですかと。
(堀)
そうですねぇ。僕ね、さっきアンケートもう一回取り直してくれて、今日の視聴者数は30代40代の方が50%以上いらっしゃるんですけれども、今ここに参加している人と、今鈴木さんと僕が話している内容について、まぁいろいろこう課題点も見出してね、自分でこう論点を設定して自分の考えを整理できる層ってね、じゃ、どれぐらいいるのかって話だと思うんですよ、僕は。結局。だって、僕本当に取材していて思うのは、毎日ね、その、憲法を改正してね、この国の将来がどうなるとかね、そういうことについて考えるだけの余裕ってのが、やっぱりね、そんなにないんです。もう本当に、明日の仕事どうしようとか、今月末のローン払うのにどうしようとか、明日子ども遊園地に連れていけって言われてるけど疲れて寝ちゃったらどうしようとか、毎日電車に揺られているわけですよ。で、熟議はすごく大事、でも熟議にじゃあ呼び込む人って一体どこにいるんだっけっていう、こういう現状が日本だと思う。そういう中で空気っていうのは多分勝手に作られていって、いくらでもいくらでも作れちゃうわけですよね。でも僕その状況を改善することっていうのは、やっていかなければいけないと思うんですけれども、ここはどのようにして進めていきましょうか?
(鈴木)
本当にいくらでも作れちゃって、で、結局これはまさにハンナ・アレントって人が言っている全体主義ってこういう風にできていくんだよね、と。私は今回、超党派で、そして10党が全部賛成して、インターネット選挙運動解禁法を通しました。で、そこは単にですね、ネットが選挙運動で使えるようになったってことじゃなくて、少なくとも選挙期間、例えば参議院選であれば17日間、日ごろは忙しいしもう毎日のことで追われてしまうけど、この17日間だけは、ちょっとだけ・・・
(堀)
考えましょう、と。
(鈴木)
皆さんの忙しい時間の5%だけください、と。エネルギーの5%だけ、ちょっとくださいねと。七面倒くさい文章を読んでくださいとか、ちょっとだけ、長く政治の討論番組、まぁ僕らもなるべくわかりやすく、堀さんみたいな方にうまく編集してもらいながら、やります、頑張りますから、ちょっとだけそういうことに関心とエネルギーを振り向けてください、と。それからそのことを、まぁネタに、例えば飲み屋さんで飲むときにいろんな話をしてみてください、ということにまずしていきたいというのが、一つですよね。それからやっぱりね、いきなり政治論議とか政治熟議をしていない時に憲法から入るってのはやっぱり、あまりにも遠すぎるんですよ。
(堀)
いや無理でしょう、憲法から入るのは。逆に思い切って96条の改正を争点にするんじゃなくて、憲法9条の改正を争点にしましょうと、ド正面から自衛隊のことも含めて議論しましょうとはっきり言ってしまうってのはどうでしょうか?
(鈴木)
いや、それもありうると思います。それから我々が言ってきたことといえば、59条なんですよ、実は。
◆96条改正の前に59条の改正を
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