山形芸能戦略本部〜ようこそ朝倉さやちゃん！

エリマキトカゲにしてみれば
いい迷惑だったとしか言いようがあるまい！
恐らくは人類よりも長い歴史を生きながら
突然人間種から
「二本足で歩く姿が面白い！」
と評価され
ぬいぐるみやプラモデルにまでなり
挙句の果ては一斉に興味を失くされた！
21世紀の今！
エリマキトカゲの話をすると
あろう事か
「懐かしい！」
と言われる！
”懐かしい生き物”とは何事か！
長く絶滅が確定していた
古代魚シーラカンスが
南アフリカで棲息確認された時！
誰も「懐かしい」などと言わなかったはずだ！
なのに！
エリマキトカゲが！
立ち上がるレッサーパンダが！
多摩川のアザラシが！
次々と”懐かしい生き物”に認定されていく！
この自分たち本意でしか物事を見られない
人間種たる生き物の愚かな習性は
哀れに思うより他はない！

きっと「ミッチーチェン」は今
そんな事を考えているのだろう！

「LINE」グループ「吉本興業 山形本社」は
更なる盛り上がりを見せた！
まずは「ミッチーチェン」の友人だという
「SHIMA2（シマニー）」君が現れた！
彼はお笑い芸人ではなかった！
ダンスユニット
「LINA WORLD（リナ・ワールド）」
のメンバーとして
全米の人気番組『アマチュア・ナイト』において
日本人初の年間準優勝者となったダンサーだった！
このユニット名を聞いて「え？」となった人は
なかなかの「山形」通だ！
かつて私の山形在住時代には
「山交ランド」と呼ばれた
小さな小さな遊園地の名前である！
東北人にもあまりよく知らないその名前が
かのアポロシアターにおいて
全米ネットでコールされる様は
我々山形県民にとって無上の喜びである！

「ミッチーチェン」は更に
「茂木久美子（もき・くみこ）」女史を
呼び入れてくれた！
何者なのかを知って驚くなかれ！
彼女は
「山形新幹線のカリスマ販売員」
という経歴を持ち
彼女一人による一日の車内販売売り上げが
コンビニ一軒の一日平均売り上げを越えた
という伝説を持っている！
そうした接客販売のノウハウを記した
三冊の本を執筆し
現在では講演会で日本中を巡っているのだそうだ！



やがて「山形放送」の「壊れた徳光」こと
「芳賀ちゃん」が
「ロケット団」の
「三浦昌朗（みうら・まさあき）」君
をグループに呼び込んでくれた！
「ロケット団」は浅草を中心に活動する
ベテラン漫才コンビで
私は何度かPodcastや飛行機の機内ラジオで
彼らの漫才を聞いた事がある！
山形弁と英語を重ねるネタは絶妙で
私はかなり前から彼らのファンであった！
まさかこんな所で出会う事ができるとは
これまた幸せの限りだ！

すると続いて！
「山形のうわ言」と異名を取る「芳賀ちゃん」が
なんと「テツandトモ」の
「トモちゃん」を連れて来てくれた！
「トモちゃん」は私の二歳年下で
実は一緒の小学校・中学校だった！
なので私は小さな小さな「トモちゃん」を
よく覚えている！
私が放課後に開く謎の世界民謡ショーを
「トモちゃん」はしばしば最前列で聴いてくれた！
なのであの「トモちゃん」が
ギターを抱えて大ブレイクした時
私は「しりこ玉」を飛ばして驚いたものだ！
小・中学生以来
なかなか連絡を取る術を見つけられなかった我々を
「焼酎学生」と呼ばれる「芳賀ちゃん」が
再び結びつけてくれたのである！

さて！
こうなるとだ！
一つ問題が生じる！
「笑福亭笑助」君が
こんな書き込みをした！

「大王！
　こうなるとグループの名前を
　変えるべきじゃないですか？」

もっともだ！
ここまで多種多様なメンバーで
事務所の枠を越えて盛り上がってしまったからには
そこはもう
「吉本興業 山形本社」
ではあり得ない！
そこで私は仮称として
「山形芸能戦略本部」
とグループ名を変更した！
あまりうまい命名とは思えないが
あくまでも仮の名だ！

ずっと会ってみたかった人
ずっと再会したかった人
様々な出会いがそのLINEグループで生まれた！
しかし私は
まだそこにいない
ある女性との出会いを
強く求めていた！

「誰か歌手の”朝倉さや”ちゃんを
　ここに呼べないものだろうか？」

驚くほどの速度で
芸人「三浦友加」から返信があった！

「さやちゃん呼びましょうか？」

常々その存在すらが迷惑に思えた
あの「三浦友加」を
これほど大切に思えた瞬間はなかった！

私が初めて「朝倉さや」ちゃんを知ったのは
友人が薦めてくれた
あるYouTube動画だった！
私はこのビデオを見た時から
”いつかこの子に会わなければいけない！”
と宿命のようなものを感じていた！

ではそのビデオを
『ひろぐ』読者の皆さんにも
”ひろいで”いただこう！

『タッチ／朝倉さや』

この彼女の歌を初めて聴いた時
私の中からは止めどなく「しりこ玉」が飛んだ！
彼女が山形弁で「触る」を意味する
「チョス！」を叫んだ瞬間などは
見た事もない大玉が飛び出したほどだ！

やがて！
熱望していた「さやちゃん」が
遂に「山形芸能戦略本部」に現れた！
その時のメンバーの沸き上がりは
それはそれは激しかった！
みんなが一斉に
「さやちゃん」へのアピールを開始した！
その時の誰もが
数日前にミッチーなにがしという男に沸いた
その記憶を失っていた！

「関西ローカルのラジオでよければ
　あなたの歌を是非流したいので音源が欲しい！」
と過去に一度言った覚えのあるフレーズで
「さやちゃん」に直接LINEメッセージを送ると
「さやちゃん」は
事務所のマネージャーさんを紹介してくれた！
数日後に「さやちゃん」のプロフィールを添えた
２枚組のCDアルバムが我が家に届いた！


私はすぐにそのCDを全て”ひろいだ”！

すごいアルバムだった！
Popな曲が並ぶ中に
唐突に山形県民ならば誰もが知っている民謡
『最上川舟歌』が挟まっていた！
その圧倒的な歌唱力に私は呆然としてしまった！

『最上川舟歌／朝倉さや』

なんと！
「さやちゃん」はそもそも
民謡日本一に二度も輝いた
日本を代表する民謡歌手だったのだ！
なるほど！
それで彼女が歌うPops曲が
世間にあふれる一連のものと違って聞こえたのだ！
最近のJ-Popと言えば
どうしても誰かの真似をしたソウル系のゆらゆら声を
片手をひらひらさせながら歌うものばかりだ！
ところが「さやちゃん」は違う！
子供の頃から修行を積んだ民謡のこぶし回しを
Pops曲に活かしているのだ！
その”日本一×２”の自信と実力が
私の耳にはとんでもなく新鮮に飛び込んで来たのだ！

『タッチ』の山形弁カバーもあって
かなりコミカルな印象から入った
「さやちゃん」の世界だったが
歌う事では芸人界でもトップを争う実力を持つ
「スパイク」の「松浦」は
「さやちゃん」の名曲『東京』を聴いて
「バスの中なのですが涙が止まりません！」
と私にメッセージを送信して来た！
オリジナル曲を歌う「さやちゃん」の歌唱力もまた
すさまじい威力があるのだ！

『東京／朝倉さや』


例えばミッチーなんとかのような
おもしろおかしい変人を見つけると
私は「大将」こと「兵動大樹」君に報告するが
素晴らしい音楽を聴いた時
私は歌手の
「中村中（なかむら・あたる）」ちゃん
に報告する！
彼女も古い歌謡曲や民謡が大好きだ！
（写真はつい先日たまたま大阪で再会し
　ずいぶん飲んだくれた時のあたるちゃんと私！）

「あたるちゃん！
　びっくりだよ！
　すごい子がいるよ！」

「あたるちゃん」に
ネットで「さやちゃん」の歌声が聴けるURLを
数曲教えた！
ところがだ！

「おうさま！
　あたしこの子知ってるの！
　先週私のコンサートに来てくれたの！
　CDももらったから聴いてみる！」

なんと二人は既に出会っていたのだった！
ここから先
ミュージシャン二人の関係がどうなるのか
是非見守りたいものである！
そして私もできる限り
「朝倉さや」ちゃんの歌声を
多くの人に届ける手伝いをしたいと考えている！

かくして！
「ミッチーチェン」ブームは去った！

「ミッチーチェン」が
「山形はすごい雨です！」
という動画をLINEグループに添付した！
確かにすごい雷雨の動画だったが
たいしてみんな反応しなかった！

負けるな「ミッチーチェン」！
我々山形芸能人の先達である
「ケーシー高峰」先生はこうおっしゃった！

「人は左脳をやられると右半身が麻痺する！
　これが本当の”左脳ヨイヨイ”ってね！
　グラッチェグラッチェ！」

うん！
あまりいい言葉は期待できない先輩だ！