小学生の頃!
映画『1941』の「ジョン・ベルーシ」に憧れて
学生服のポケットに
大量のサラミを入れていた事があった!
彼が演じた戦闘機パイロット「ケルソー大尉」が
常に「葉巻」をくわえていたのを真似るためだった!
それが今では本物の「葉巻」をくわえる自分がいる!
だけど「ジョン・ベルーシ」にはなれなかった!
コートのポケットに
小銭をそのまま入れていた事もあった!
「刑事コロンボ」になりたかったからだ!
その習慣はしばらく抜けなかったが
やがてある女性から
「ポケットの中に穴が開くのでやめろ!」
と叱られてやめた!
その女性のことを「カミさん」と呼んではいるが
私は「刑事コロンボ」になる事はできなかった!
「ダーティ・ハリー」にあこがれて
ジャケットの肘に”つぎあて”をした!
「マッドネス」にあこがれて
山高帽子に傘を持って大学に通った!
「エルヴィス・コステロ」にあこがれて
だてメガネをかけて過ごした!
色々な人達にあこがれて
色々な事を真似しているうちに
あまり真似のできない
「後藤ひろひと」が完成した!
何かにあこがれたところで
他人になる事などできない!
ほんの一瞬その人の真似が上手にできても
やっぱりそれは自分なのだ!
けど!
そんなあこがれの他人に
なってしまう人がこの世にはいる!
「ラジオドラマに出演しませんか?」
というオファーをいただいた!
演出家も脚色家もよく知る人物だったので
私は台本も見ずに快諾した!
「BK」こと「NHK大阪」にて
『踊るカマドウマの夜』のドラマ部分を
朝の3時まで撮影していた私は
その翌日の正午に再び「BK」に戻った!
ラジオドラマ『DINER(ダイナー)』の
読み合わせがあったためだ!
スタジオに入ると懐かしい顔がいっぱいあった!
1998年の『止まれない12人』で共演した
「蟷螂襲(とうろう・しゅう)」さんとは
それ以来の実に15年ぶりの共演だ!
相変わらず”クールに小汚い”彼と
おにぎりを食べながら写真を撮った!
なんだか
ホームレスから食べ物を奪った「チェルシー」ファン
みたいな写真になった!
「伊藤えん魔」氏もいた!
かつては犬猿の仲として知られた私と彼だったが
実はそれは自分達の名を売るための作戦だった!
「劇団新感線」や「劇団そとばこまち」といった
上の世代の劇団が
誰がどこの劇団に所属しているのかもわからないほど
とても仲良くしていたため
それを追撃する世代である我々は
”仲が悪い”という事を売りにして
マスコミにアピールしたのだ!
出会えばいがみ合うパフォーマンスを見せ
それぞれのインタビューでは
必ずお互いの劇団をののしった!
それによって両者の劇団はたいそう注目を集めた!
「ビンス・マクマホンJr.」という興行主が
「WWE」というプロレス団体を盛り上げるべく
世界に向けて取った手法を
そのまま実践したわけである!
まぁ演劇論も両極端に違う二人なので
今でもそれほど仲がいいというわけではないのだが
出会えば楽しい”戦友”だ!
懐かしくもなんともない
「喜劇王・川下大洋」もいた!
だから写真など撮らなかった!
主演の声優である
「小杉十郎太(こすぎ・じゅうろうた)」さんを
私はよく知らなかった!
しかしそのとんでもなく深い声に
私は圧倒された!
私もいわゆる”深くいい声”のようなものを
出す事はできる!
しかしそれはそういう声色(こわいろ)でしかない!
ところが本物はそうではない!
「ちょっと質問なんですけどね。」
と演出家に問う声がもうすごい!
まるで巨大な金色の観音像が喋っているようだ!
聞けばアニメーションの世界では
数々のヒット作に出演された
とんでもなく高名な声優さんだというではないか!
和気あいあいとした読み合わせ現場ではあったものの
「小杉」氏に気軽に話しかける者はいなかった!
ほんのちょいと喋ってもらうだけで
ものすごくもったいなく感じる声の持ち主だったからだ!
私は休憩時間を見計らって
「大阪城」がたいそう奇麗に見える喫煙室に入った!
そして
「すごい声の人がいるものだなぁ!」
と想いながら「葉巻」をふかした!
どんな世界にもプロフェッショナルがいて
その頂点に立つ人は
常人には決して無い技を持っている!
「小杉」氏もその一人だ!
あんなすごい声の持ち主は
普段は一体どうやって過ごしているのだろう?
ほんのちょいと喋っただけで周囲に
ややっ?
と思わせる声の持ち主が
居酒屋で塩辛を注文したら
店内はどんな事態になるのだろう?
いやいや馬鹿を言いなさんな!
あれだけの声を持つ方は
塩辛みたいに喉を刺激する食べ物は
決して口にしないのだろうよ!
ああそうに違いない!
そんな一人問答をひろいでいると!
煙草を吸いながら
携帯電話で「大阪城」の写真を
無心に撮っている男性が目に入った!
なんと!
「小杉」氏ではないか!
「あれ?
え?
煙草吸われるんですか?」
「最近は肩身が狭いですよねぇ!
昔はスタジオの中で
みーんな吸ってたもんですけどねぇ!」
喫煙所に用事のある出演者は
ほとんどいなかった!
なので私は唯一「小杉」氏と無駄話を楽しむ
貴重な存在となった!
「すごいですねぇこの喫煙所の景色は!」
「あれ?
小杉さんは初めて来られたんですか?」
「ええ!
なかなか大阪での仕事が無くてね!
うわぁ!
大阪城すごいなぁ!」
「ねぇ小杉さん!
あの城にどうやって攻め込みますか?」
「んー!
難しいですねぇ!」
ラジオドラマ『Yellow Boy』で主演してくれた
「多田野曜平(ただの・ようへい)」氏に
メールで「小杉」氏と共演している事を伝えると
「へぇ!
十さんですか!
大先輩ですよ!」
と”十さん”というニックネーム情報を賜った!
「小杉」氏に
「”じゅうさん”と呼ばれてるんですか?」
と尋ねると
そうではないと言われた!
「じゅっさん」だそうだ!
翌日も収録の合間が来るたびに
私は「じゅっさん」と喫煙所で無駄話に興じた!
聞けば前の晩!
「じゅっさん」は一人ぼっちで「谷町四丁目」を散策し
結局めぼしい飲み屋を見つける事ができず
ありきたりのチェーン居酒屋の
しかもカウンター席で
孤独に晩酌してホテルに戻って就寝したと言う!
「いいですかじゅっさん!
チェーン居酒屋のカウンター席ってのは
座敷やテーブルが空くまで座る場所ですよ!
そこで一人で飲み切ってどうするんですか!」
そんなわけでその日の晩!
最後の最後まで出番のあった
私と「じゅっさん」は
共演の「藤沢としや」氏らと連れ立って
飲みに出かけた!
それ以前になんだかとっても仲良くなった
私と「じゅっさん」だったが
「じゅっさん」に深い興味を抱いた私は
前の晩に
「じゅっさん」の事をインターネットで調べていた!
そしてそこで
とんでもない事を知った!
数々のアニメキャラクターの名が並んでいたが
どれも見た事のないアニメ作品だった!
しかし!
「ダニエル・クレイグ」演じる
「ジェームズ・ボンド」が
「じゅっさん」だったと知り
私は一人書斎「LEVEL 4」で
「わっ!」
と言った!
真似をするのも失礼に思えるほど
「ジェームズ・ボンド」は私にとって崇高な存在だ!
なりたいなりたいと思っても
近づく事さえできずに生きて来た!
しかし!
”ジェームズ・ボンドになった日本人”がいる!
しかも私は
そんな人に二度出会っている!
「じゅっさん」だけではない!
「ロジャー・ムーア」の「ジェームズ・ボンド」を吹き替えた
故「広川太一郎(ひろかわ・たいちろう)」さんもまた
”ジェームズ・ボンドになった日本人”の一人だった!
飲み屋の席で
私があまりにも熱く
”ジェームズ・ボンドになった日本人”達
について語るものだから
「じゅっさん」も乗ってしまったのだろう!
「俺の名はボンド・・・ジェームズ・ボンド」
を放ってしまった!
そんな事をしてはいけない!
私の興奮が最高潮に達してしまう!
なんなら自らを「プロフェルド後藤」と名乗ってしまう!
そこからはもう
夜中2時まで大騒ぎである!
「後藤さんはボンドにはなれないかもしれないけど
”ポワロ”になれるじゃないですか!」
Oui Oui!
なんだか妙に嬉しい
「じゅっさん」からの一言だった!
翌日は猛烈な勢いでラジオドラマ収録が進み
「じゅっさん」は自分の最後の台詞を喋り終えると
あわてて荷物をまとめた!
その日のうちに
「東京」に戻らなければいけなかったのだ!
「次に大阪に来られる機会は
私が作りますよ!」
「じゅっさん」はとても嬉しそうな笑顔を見せてくれた!
その隙に私はかばんの中から
「ダニエル・クレイグ」が主演した
『007カジノ・ロワイヤル』のDVDを取り出し
ペンと共に「じゅっさん」に手渡した!
「うわぁ!
DVDで持ってたんですかぁ!」
「じゅっさん」は観音像のような声で喜んでくれた!
そして「小杉十郎太」とサインをしてくれた!
その後で名前の右側に
何かをむにゃむにゃっと書いた!
「じゅっさん」を見送ってから
DVDジャケットをよく見た!
・・・「ボンド」
生涯出会った二人目の
”ジェームズ・ボンドになった日本人”は
まさかの片仮名で
その名を名乗った!
「石野真子」様に
「大場久美子」様の名でサインされた以来の
「ショッキングな珍品」が手に入った!
『仮面ライダー』になった人にも出会った!
『ウルトラマン』になった人にも
『ウルトラセブン』になった人にも
『帰ってきたウルトラマン』になった人にも会った!
その人達にとっては
それは夢でもなんでもなかったようだが
私にしてみれば
みんなが”不可能と思える私の夢”を叶えた
素晴らしい人達だ!
そんな人達がいてくれるからこそ
私はどれだけでも大きな夢を
持ち続けていられるのである!
ラジオドラマ『DINER』は
NHK-FMにて
2月25日(月)スタート!
全10話です!
映画『1941』の「ジョン・ベルーシ」に憧れて
学生服のポケットに
大量のサラミを入れていた事があった!
彼が演じた戦闘機パイロット「ケルソー大尉」が
常に「葉巻」をくわえていたのを真似るためだった!
それが今では本物の「葉巻」をくわえる自分がいる!
だけど「ジョン・ベルーシ」にはなれなかった!
コートのポケットに
小銭をそのまま入れていた事もあった!
「刑事コロンボ」になりたかったからだ!
その習慣はしばらく抜けなかったが
やがてある女性から
「ポケットの中に穴が開くのでやめろ!」
と叱られてやめた!
その女性のことを「カミさん」と呼んではいるが
私は「刑事コロンボ」になる事はできなかった!
「ダーティ・ハリー」にあこがれて
ジャケットの肘に”つぎあて”をした!
「マッドネス」にあこがれて
山高帽子に傘を持って大学に通った!
「エルヴィス・コステロ」にあこがれて
だてメガネをかけて過ごした!
色々な人達にあこがれて
色々な事を真似しているうちに
あまり真似のできない
「後藤ひろひと」が完成した!
何かにあこがれたところで
他人になる事などできない!
ほんの一瞬その人の真似が上手にできても
やっぱりそれは自分なのだ!
けど!
そんなあこがれの他人に
なってしまう人がこの世にはいる!
「ラジオドラマに出演しませんか?」
というオファーをいただいた!
演出家も脚色家もよく知る人物だったので
私は台本も見ずに快諾した!
「BK」こと「NHK大阪」にて
『踊るカマドウマの夜』のドラマ部分を
朝の3時まで撮影していた私は
その翌日の正午に再び「BK」に戻った!
ラジオドラマ『DINER(ダイナー)』の
読み合わせがあったためだ!
スタジオに入ると懐かしい顔がいっぱいあった!
1998年の『止まれない12人』で共演した
「蟷螂襲(とうろう・しゅう)」さんとは
それ以来の実に15年ぶりの共演だ!
相変わらず”クールに小汚い”彼と
おにぎりを食べながら写真を撮った!
なんだか
ホームレスから食べ物を奪った「チェルシー」ファン
みたいな写真になった!
「伊藤えん魔」氏もいた!
かつては犬猿の仲として知られた私と彼だったが
実はそれは自分達の名を売るための作戦だった!
「劇団新感線」や「劇団そとばこまち」といった
上の世代の劇団が
誰がどこの劇団に所属しているのかもわからないほど
とても仲良くしていたため
それを追撃する世代である我々は
”仲が悪い”という事を売りにして
マスコミにアピールしたのだ!
出会えばいがみ合うパフォーマンスを見せ
それぞれのインタビューでは
必ずお互いの劇団をののしった!
それによって両者の劇団はたいそう注目を集めた!
「ビンス・マクマホンJr.」という興行主が
「WWE」というプロレス団体を盛り上げるべく
世界に向けて取った手法を
そのまま実践したわけである!
まぁ演劇論も両極端に違う二人なので
今でもそれほど仲がいいというわけではないのだが
出会えば楽しい”戦友”だ!
懐かしくもなんともない
「喜劇王・川下大洋」もいた!
だから写真など撮らなかった!
主演の声優である
「小杉十郎太(こすぎ・じゅうろうた)」さんを
私はよく知らなかった!
しかしそのとんでもなく深い声に
私は圧倒された!
私もいわゆる”深くいい声”のようなものを
出す事はできる!
しかしそれはそういう声色(こわいろ)でしかない!
ところが本物はそうではない!
「ちょっと質問なんですけどね。」
と演出家に問う声がもうすごい!
まるで巨大な金色の観音像が喋っているようだ!
聞けばアニメーションの世界では
数々のヒット作に出演された
とんでもなく高名な声優さんだというではないか!
和気あいあいとした読み合わせ現場ではあったものの
「小杉」氏に気軽に話しかける者はいなかった!
ほんのちょいと喋ってもらうだけで
ものすごくもったいなく感じる声の持ち主だったからだ!
私は休憩時間を見計らって
「大阪城」がたいそう奇麗に見える喫煙室に入った!
そして
「すごい声の人がいるものだなぁ!」
と想いながら「葉巻」をふかした!
どんな世界にもプロフェッショナルがいて
その頂点に立つ人は
常人には決して無い技を持っている!
「小杉」氏もその一人だ!
あんなすごい声の持ち主は
普段は一体どうやって過ごしているのだろう?
ほんのちょいと喋っただけで周囲に
ややっ?
と思わせる声の持ち主が
居酒屋で塩辛を注文したら
店内はどんな事態になるのだろう?
いやいや馬鹿を言いなさんな!
あれだけの声を持つ方は
塩辛みたいに喉を刺激する食べ物は
決して口にしないのだろうよ!
ああそうに違いない!
そんな一人問答をひろいでいると!
煙草を吸いながら
携帯電話で「大阪城」の写真を
無心に撮っている男性が目に入った!
なんと!
「小杉」氏ではないか!
「あれ?
え?
煙草吸われるんですか?」
「最近は肩身が狭いですよねぇ!
昔はスタジオの中で
みーんな吸ってたもんですけどねぇ!」
喫煙所に用事のある出演者は
ほとんどいなかった!
なので私は唯一「小杉」氏と無駄話を楽しむ
貴重な存在となった!
「すごいですねぇこの喫煙所の景色は!」
「あれ?
小杉さんは初めて来られたんですか?」
「ええ!
なかなか大阪での仕事が無くてね!
うわぁ!
大阪城すごいなぁ!」
「ねぇ小杉さん!
あの城にどうやって攻め込みますか?」
「んー!
難しいですねぇ!」
ラジオドラマ『Yellow Boy』で主演してくれた
「多田野曜平(ただの・ようへい)」氏に
メールで「小杉」氏と共演している事を伝えると
「へぇ!
十さんですか!
大先輩ですよ!」
と”十さん”というニックネーム情報を賜った!
「小杉」氏に
「”じゅうさん”と呼ばれてるんですか?」
と尋ねると
そうではないと言われた!
「じゅっさん」だそうだ!
翌日も収録の合間が来るたびに
私は「じゅっさん」と喫煙所で無駄話に興じた!
聞けば前の晩!
「じゅっさん」は一人ぼっちで「谷町四丁目」を散策し
結局めぼしい飲み屋を見つける事ができず
ありきたりのチェーン居酒屋の
しかもカウンター席で
孤独に晩酌してホテルに戻って就寝したと言う!
「いいですかじゅっさん!
チェーン居酒屋のカウンター席ってのは
座敷やテーブルが空くまで座る場所ですよ!
そこで一人で飲み切ってどうするんですか!」
そんなわけでその日の晩!
最後の最後まで出番のあった
私と「じゅっさん」は
共演の「藤沢としや」氏らと連れ立って
飲みに出かけた!
それ以前になんだかとっても仲良くなった
私と「じゅっさん」だったが
「じゅっさん」に深い興味を抱いた私は
前の晩に
「じゅっさん」の事をインターネットで調べていた!
そしてそこで
とんでもない事を知った!
数々のアニメキャラクターの名が並んでいたが
どれも見た事のないアニメ作品だった!
しかし!
「ダニエル・クレイグ」演じる
「ジェームズ・ボンド」が
「じゅっさん」だったと知り
私は一人書斎「LEVEL 4」で
「わっ!」
と言った!
真似をするのも失礼に思えるほど
「ジェームズ・ボンド」は私にとって崇高な存在だ!
なりたいなりたいと思っても
近づく事さえできずに生きて来た!
しかし!
”ジェームズ・ボンドになった日本人”がいる!
しかも私は
そんな人に二度出会っている!
「じゅっさん」だけではない!
「ロジャー・ムーア」の「ジェームズ・ボンド」を吹き替えた
故「広川太一郎(ひろかわ・たいちろう)」さんもまた
”ジェームズ・ボンドになった日本人”の一人だった!
飲み屋の席で
私があまりにも熱く
”ジェームズ・ボンドになった日本人”達
について語るものだから
「じゅっさん」も乗ってしまったのだろう!
「俺の名はボンド・・・ジェームズ・ボンド」
を放ってしまった!
そんな事をしてはいけない!
私の興奮が最高潮に達してしまう!
なんなら自らを「プロフェルド後藤」と名乗ってしまう!
そこからはもう
夜中2時まで大騒ぎである!
「後藤さんはボンドにはなれないかもしれないけど
”ポワロ”になれるじゃないですか!」
Oui Oui!
なんだか妙に嬉しい
「じゅっさん」からの一言だった!
翌日は猛烈な勢いでラジオドラマ収録が進み
「じゅっさん」は自分の最後の台詞を喋り終えると
あわてて荷物をまとめた!
その日のうちに
「東京」に戻らなければいけなかったのだ!
「次に大阪に来られる機会は
私が作りますよ!」
「じゅっさん」はとても嬉しそうな笑顔を見せてくれた!
その隙に私はかばんの中から
「ダニエル・クレイグ」が主演した
『007カジノ・ロワイヤル』のDVDを取り出し
ペンと共に「じゅっさん」に手渡した!
「うわぁ!
DVDで持ってたんですかぁ!」
「じゅっさん」は観音像のような声で喜んでくれた!
そして「小杉十郎太」とサインをしてくれた!
その後で名前の右側に
何かをむにゃむにゃっと書いた!
「じゅっさん」を見送ってから
DVDジャケットをよく見た!
・・・「ボンド」
生涯出会った二人目の
”ジェームズ・ボンドになった日本人”は
まさかの片仮名で
その名を名乗った!
「石野真子」様に
「大場久美子」様の名でサインされた以来の
「ショッキングな珍品」が手に入った!
『仮面ライダー』になった人にも出会った!
『ウルトラマン』になった人にも
『ウルトラセブン』になった人にも
『帰ってきたウルトラマン』になった人にも会った!
その人達にとっては
それは夢でもなんでもなかったようだが
私にしてみれば
みんなが”不可能と思える私の夢”を叶えた
素晴らしい人達だ!
そんな人達がいてくれるからこそ
私はどれだけでも大きな夢を
持ち続けていられるのである!
ラジオドラマ『DINER』は
NHK-FMにて
2月25日(月)スタート!
全10話です!
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ひろぐ
後藤ひろひと
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